「右から敵車両部隊!」
「サーラ!撃て!」
テクニカルに乗った一団がやって来たが、
12.7mmと40㎜擲弾の掃射に合って一瞬でなぎ倒された。
コントロールを失った車両が建物に衝突し、
さらにガソリンか何かに延焼したのかそのまま爆発する。
「もう一台来たぞ! ああクソ、なんだよありゃ!?」
さらに前面に装甲版を車両が猛スピードで突っ込んできた。
7.62mmを弾きながらすぐ近くまで達してきたが、
流石に12.7mmを防御することはできずに
エンジンを撃ち抜かれて停車する。
ドライバーがドアを開けて逃げ出していった後、
車は大爆発を起こして木端微塵になった。
「自爆車両!?」
「相手の事情なんて知った事か! 撃ち続けろ!」
「さらに2時方向から敵歩兵!」
続いて来たのは民兵群だった。
全員がガムテープやら何やらで
銃火器に着剣しており、
叫びながら一斉に突っ込んでくる。
「ステファーヌが撃たれた!
衛生兵を頼む!」
「こちらE中隊より司令部、
増援を要請する!早くしてくれ!」
「狂信者どもを撃ち殺せ!」
辺りに大量の銃弾と手榴弾が飛び交い、
さらに接近した兵同士の白兵戦までもが起こっていく。
今や戦闘は最高潮に達していた。
その時。
「10時方向から対戦車―」
直後、辺りへと銃弾をばら撒いていた
多脚戦車に向けて1発の対戦車ロケット弾が命中した。
車両前部が激しく黒煙を吹き出しながら炎上し、
搭載している各種弾薬が音を立てて暴発していく。
「サーラぁ!」
トンプソンがそう叫んだが、
それと同時にその声をかき消すように
敵からの迫撃砲攻撃が始まった。
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