ダイバー1「こいつが噂の怪物か、全員距離を取れ!迎撃用意!!」
“スカルクシュリーカー”の近くの地面から這い出てきた怪物”ウォーデン”は、人間よりはるかに大きな筐体を持っていた。
深い紺色の体、目のないのっぺりとした顔に生える2本の角、胸に開けた大きな口。
おおよそこの世界の生物系統樹に当てはまらないような見た目をしていた。
ダイバー1「撃て!!」
瞬間、”ウォーデン”を半円状に囲っていたダイバーズがアサルトライフルを撃ち、百発近い弾丸を怪物にプレゼントする。
並みの生物なら即死である程の弾丸を喰らっても尚、怪物はビクともしない、それどころか体をブルリと震わせた”ウォーデン”はありえない速度で迫り、部隊との距離を詰める。
その先にいたのは…
ダイバーズ4「なn…!?」
薙ぎ払われた剛腕は、近くにいたダイバー4に直撃。『メシャリ…』という音をたてて吹き飛ばれたダイバー4は左腕を潰され、左脇腹から浸透した衝撃は内臓を複数個損傷、致命傷どころか即死を彼にもたらす。
厚さは薄いものの、ネザライトをコーティングされ、防弾レベルⅢ以上の装備を着用していたにも関わらずだ。
壁に打ち付けられぐったりしているダイバー4を尻目に、その命を奪った死神は先程と同様の速度でダイバー8に肉薄する。彼から至近距離でライフルを喰らっているにも関わらず、その剛腕を躊躇せずに振り下ろした。
『ゴチャッ』
“ウォーデン”は背筋が凍る音を響かせて人間を文字通り叩き潰した。地面を陥没させる程の力を受けたダイバー8の上半身は潰れ、血や臓物がザクロのように飛び散る。
ダイバー9「何なんだこの化け物!!強すぎるだろ!!」
ダイバー3「手榴弾を投げる!全員距離を取れ!!」
怪物の強さに驚きを隠せないが、彼らは冷静に対処する。怪物の前に転がされた手榴弾は爆薬による爆発で衝撃波と金属破片を撒き散らし、怪物を爆炎に包んだ...