不滅の英雄
英雄である日本武尊が死したときにその御霊は白鳥と化して飛び去った、という伝説である。多くの人がそれを見たと伝えられている。その目撃者が誰であったかはついぞ分からない。まことに実在した人かも知るまい。日本の建国神話の一端。
その物語にはなにものかにはたらきかけていずれかを志向するエネルギーがある。なにをさせるのかというと、白鳥の飛ぶ映像イメージは、音として聞こえれば『大和男の盛りを見せよ――』とも聞くだろう。見せよというから命令だ。
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上でも一回掠めたけど、ガンダムリスナーだったら三枝成彰「ヤマトタケル」は聴かれてほしい。CDではオラトリオ。オラトリオ版とオペラ版のYoutubeに動画があるけど、ラストの歌詞はそれぞれに省略か変更になっているみたいだ。バージョン違いがある。
この不滅論が好きだとこの春も書いた、この詞はCDで聴ける。現代語の平易な台本と、このロジック(レトリック)はたぶんなかにし礼。時代を貫いて変わらない無名の、無数の庶民の感情は哀しみである。その哀しみこそ民族の生命である。英雄の物語は哀しみに彩られている。だから英雄は不滅である。