かとかの記憶

ル=グウィン 再読 / 27

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『こわれた腕環』7章まで。
このあいだ「The Winter Players」(冬物語)のときに、「ル・グインがオマージュ元」のようにはあまり気にしなくていいとは書いたが、続けて読んでいればたしかに似ていると思って無理はない。神殿の巫女のというよりは、男を狩りたててわくわくするところだな……ただ、それも直接のフォロー関係というよりは、両者に共通の祖型というか伝統型のようなものはすぐに思いつくわけだし。

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    タニス・リーは先行作家のパロディとか古い物語型のリテリングを、むしろ好んで面白がってる人だと思うけど、リーとル・グイン作品のテーマ自体は全然違う、真逆かもしれないくらい性格は違うし。ハイニッシュ・ユニバースみたいな世界構築がリーにできるはずがない。歴史小説の時代考証なんかは苦手で無理なことをやっているようだった。リーのエッセイは、電子版の小説のまえがきに寄せてる文章くらいしか今は読んだことない。

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    『こわれた腕環』読了。『夜の言葉』を、既に開いているのでそれを続ける。

    原題は『アチュアンの墓所』だがなんで邦題になったんだろう。アチュアンが通らなかったのかな。初版はこれ1976年だがその頃まだそんな感じなのか……それをいうと「ゲド戦記」というタイトルからよく言われることだが。日本でも、本作の絶大な影響は今さら言うまでもなく、レビューなんか書くことがねえ。むしろ常識レベルの古典というのは、普及するほどに、現在の世の中本当に読み継がれているのか怪しくなるほどで……わたしは何度でも読み返してよいと思う。ただし、次回はいいかげん原書を読もう。