かもめのジョナサンなどはわたしには歴史的遺物で、それ自体にどうもこうも思わない。もっとあとで似た話だとパウロ・コエーリョとかな。『アルケミスト』とか……それ今読んでどんな印象かは、憶えていない。
樋口康雄の音楽による「かもめのジョナサン」朗読ドラマ盤というのがあって、それは良いものだった。火の鳥2772よりも前の頃のだ。樋口康雄の音楽は「リーンの翼」からしばらく遡りあれこれ捜していた。すでにだいぶタニス・リーの話ではなくなってきたな。
意思の力の話をしたいわけではない、作品の意図はどこに現れるかだ。シャイナのことは好きになれるだろ。レーデルルみたいな場合は、ある種の読者は嫌おうと思えば嫌える。単純な話を単純に書いたりしませんと言うだけあって、ル・グインはしたたかな作家だとはこのたび思い返した。
(レーデルルは――は、魔法よりもリア充が気になる種類の読者のこと。わたしだ)
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