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『アベニールをさがして』は、ヘイヤーガン思想のポイントなどは文中からかなり分かりにくいこともあるのだけど、小説の重心はそこよりはむしろ、「言ってることとやってることが違う」「思っていることと伝えてくることがちぐはぐ」といった表現実験の場のようで、作中で「ゴドーを待ちながら」に言及しているあたりからも作者が作為的にしているとは明かしている。作品がベケット風だという意味ではなく。
その前には『破嵐万丈』シリーズが小説実験をしている様子でもあって、おかしなシリーズではあるけど、4巻ではそれなりの手応えを得ていたんじゃないか。Gのレコンギスタのメイキング等で紹介された会話スタイルはそこにも実験らしいのが読める。
「率直なメッセージを大声で叫べばいいわけではない」とはかなり早くから分かっている、それがこの頃重要問題になっているみたい。文学よりは映画由来なんだろうけど……演劇、から得てるものもあるだろう。それは幻想文学のテーマだとわたしは思っていて、ジャンルをまたぐとまた知らないことがどんどん増えてくる。