かとかの記憶

∀ガンダム / 14

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§3 「オン・エア」
たとえば、嫌気性生物の利用は、……以下の話題は『アベニールをさがして』の基本設定「EMO」にすでに実作に反映されている。その技術開発に対する見解(懐疑)も。それで、アベニールの1巻末にその引用元を記してある。

EMOについては、比嘉照夫氏の『EM』関係の書籍より引用、インティパについては、深野一幸氏の『宇宙エネルギーの超革命』をヒントにさせていただきました。

だから、『∀の癒し』中のこの話題については上掲書も参照として、『アベニール』を読むときの富野的な見解についてはまたこの∀エッセイあたりを一瞥するとする。

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  • 15

    通読では前回『ブレンパワード』を読むなか、オーガニック理論についての紹介で「EMOか」と一瞬ぴんと連想したが技術の内容はそれほど近くない。

    『オーガニック理論』とは、有機的なエネルギー――オーガニック・エナジィ――を特定抽出するための研究だった。
     生物の発散する力、生物が生きていくための力。それを自在に扱うことができるようになれば? 
     それは、無害で、無限のエネルギーを手に入れることである。実用化できれば、この地球を疲弊させている絶対的なエネルギー不足を解決することができる。
     この理論が発表された当初、学会からは冷笑を浴びせられた。目に見えない、誰も触れたことのないものを掴むような、夢のような話だ、と。

    書きぶりが似ていると思っただけだ。アベニールではEMO技術は確立して既に久しく社会の隅々まで普及していたが、ブレンの『オーガニック理論』はオルファンが発見されて初めて空想が現実になり始めた頃で、作中の扱われ方も違う。

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    ∀の話にもどると、∀ではナノマシン技術のほうをいうだろう……と思う。後で大きく使われるが、月光蝶でさえ大道具ではあってもストーリーの根幹の思想ではべつにない。福井小説のほうにはフロギストンかのように挿まれていたのだったか。

    それもまた「微生物」じゃないが、巨大加速器とか巨大スペース・コロニーでなくて、一転して極微のそれ、という流れで思い返した。オーガニック・エナジイはアウラ(オーラ・エナジイ)の続きなのは無論。

  • 17

    これくらい参考文献を追うとなると既に大車輪になり、書名の一々を求めるまでいかずとも図書館で見つかれば結構だ。

    それも、現在2025年最新の情報ではなく1990年代のそれは内容もすでに古くなっているにちがいなく、あくまで富野カテゴリの本棚に入ることになる。でもその興味でも面白いだろう。