旧版では工具の説明から迫水がし、ドライバー、ねじ回しの説明にも若干苦心するが、完全版では、鍛冶のカサハランが最初から部屋におり、ガダバから押収した工具箱も手元にあるので、製品の外見を観察しながらまず工具の製造を説くところから始めなければならない難儀は省かれる。
先の戦闘で敵船を奪ったんだから、銃器だけでなく工具くらい敵船にあったのは、それはそうだ。もっと思えば、敵船の士官を尋問していれば今している無用な憶測は省けるので、あえて峰打ちをしたものを無造作に皆殺しを命じたアマルガンも、武者としての風習はともかく、この結果だけをいえば迫水の態度はそんなに間違ってもいなかったのではないかとも。
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アマルガンとの腹を割ってサシの対談に入ると、世界や文化についてアマルガンもインテリジェンスを隠さなくなってくる。迫水の提供するのは中世の「魔女狩り」諸々のエピソードについて、
そういう言い方……といえば、蓋然的な言い方に終始する原作者などのことをわたしは今思い出す。『これは矢立肇が言っていることなので信憑性にはひとつ疑問符を付けて聴くべきなのだがな』と言い含めて、重い話を始める等。
ここには昨日わたしは別の方向から連想があった。