タニス・リー通読より
「猫の顔から耳とヒゲと、あと手足も除くとヘビそっくり!」なる説は作者タニス・リーの長年(なぜか)お気に入りのアイデアだったらしく、作品世界をまたいで時々触れられる。言われてみればなんとなく納得しなくもない、猫=蛇同類(起源)説について。
タニス・リー通読より
「猫の顔から耳とヒゲと、あと手足も除くとヘビそっくり!」なる説は作者タニス・リーの長年(なぜか)お気に入りのアイデアだったらしく、作品世界をまたいで時々触れられる。言われてみればなんとなく納得しなくもない、猫=蛇同類(起源)説について。
『幻魔の虜囚 (Volkhavaar)』(1977) より 第四部17、街の猫達のようす(風貌)について。『尖った耳の下の頭は蛇を思わせ……』 デビュー間もない初期からすでに「猫は蛇っぽい」イメージは頭にあったらしい。
『白馬の王子 (Prince on a White Horse)』(1982) 沼地の魔女のところで切り倒した木々が合体して発生してしまった巨大な蛇のようなクリーチャーは、撫でてやるとごろごろ喉を鳴らして(purr)喜び、人にじゃれつく様子はどうも猫みたいである。
『惑乱の公子』(1981) 第三部二 アズュラーンによる猫の創造。ドゥニゼルの語る物語としてまとまっている。
――蛇はもともと妖魔の愛するペットだったが、地上の人間どもの間にも蛇カルチャーを普及させようとしたところ、なかなか流行らなかった。そこでアズュラーン発案になる、蛇にふわふわ毛皮と手足を付けたクリーチャーを送り出し、これが人々に大いに受け、地上に定着した。そのわけで、猫は蛇起源の生き物であり、現在も蛇っぽい要素がいくつも見られるのだけど人間はその事実を一向に信じない。
『ゴルゴン』所収「にゃ~お」(1985)
蛇アレルギーの人だと猫にもアレルギーが出る。
『薔薇の血潮』(1990)第一書九――クリステリウムのアンジェレンの室のステンドグラスに描かれた図像。
『炎の聖少女』(1999) 神秘的な夢より――
これらは創世記だが、(サタン―蛇―女)という連想に(―猫)を接ぎたす。リーのルシファー主義に猫趣味をつなげたいときは接点でもあるみたい。
猫と蛇とを関連付ける神話なり、宗教上のイメージ(シンボリズム)はあるらしいが、わたしは今調べていないので未詳。古代エジプトとか。その場合でも、顔が似ているからとは語られていないだろう。