- リー作品の受容と連想
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これにリーの作風の変遷について少し書き足すと、1971からしばらく、子供向けの作品を書いている。「The Birthgrave」がやはり衝撃的であり、作家としての認知では実質これがデビュー作品にもかかわらず「畢生の大作」(中村融)のように言われていたりする。その後ひっきりなしに多作を続けるが、70~80年代が人気では黄金期とみなされているようだ。
バースグレイブに傾けられている作家の熱情はその後の志向を決定づけたようで、80年代までの数々の作品中にはバースグレイブで一度挑んだテーマへの再話であったり、セルフオマージュのような跡が点々と読み取れる。多作な内にも、作家の中ではいつも繋がっているものがあるのだろう。
90年代からは作風がやや変わってくる。辛辣なユーモアや、ものすごく個性的でエキセントリックなキャラクターは影を潜めて、暗く沈んで浮かない雰囲気のパラディス、ヴェヌスのシリーズが続く。やや難解な作品が増えるにつれて往年の人気もそこまで付いてこない。ホラー趣味を出してきたよりは、創作について齢とともに考え直すような転機があったらしい。それは後で考える。このあともう一転してジュブナイルに返るような向きもあるようだが、邦訳事情はそこまで作家の内的経緯をフォローしていない。