カオスドラマX

Gray Traveller / 451

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わったん 2025/12/28 (日) 21:36:31 >> 442

「ユンフ、お前には感謝してるよ」
「正直複雑ではあんだけどな……」
「俺に多くの仲間と出会わせてくれた」
「いいか、これは俺の物語なんだ」
「俺が書く本には、大量の仲間の名前が綴られることになるぜ!」
「大作になること間違いなし!」
「ランク1時代の俺様物語から始まり、ランクEXの最強職員武勇伝!」
「極めつけは都市での物語でエピソード0!」
「んでもって……」
「お前の名前だって書くさ」

「――」

「お前だけじゃねぇぞー利己的な人間は」
「そして狂うんじゃねぇ、お前は見据えろ」
「方向標が突き立ってんだろ?迷い、憂うんじゃねぇ」
「その本質は何処までも、力強く」
「秩序さえ切り捨てる覚悟で突き進め」

「……ありがとう、オーウェンさん」

心の枷を取り除こうと、オーウェンはひたすらに笑った。
そうして笑みを浮かべた彼に、ユンフは指輪を取り出し、彼に差し出す。

「……持っていけるかも分かんねぇぞ?」

「貴方達が持つべきだ」
「貴方が取りこぼした欠片の一つ」
「大切な思い出だと思うから」

「ったく」

2つの指輪を受け取り、目の前で輪を見つめる。
常に不敵だった彼の表情は、子供のように柔らかく、そして純粋であった。

「爺さん、ただいま」

暗がりの空間の中、突如ユンフを包むように光が訪れる。
N社の時と同じ、転送を意味するものであった。

「ユンフ」
「頑張れよ」
「俺も頑張るからよ」

「――はい」

光が包み込まれる。
ユンフを形成していた粒子は潰え、その場に残ったのはオーウェンただ独り。

「……ったく……」
「やりきれねぇよな~……」

静謐な空間に、数多の呻き声が響いた。

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  • 452
    わったん 2025/12/28 (日) 21:36:47 >> 451

    O-09-115の収容室。
    転送された時と同じ空間に、彼は足を付けていた。

    「……」
    「ラモエ」

    L社で紡いだ物語。
    その収穫は、旅人の思い出と表された幻想体である『ラモエ』が存在していたこと。

    「ケジメは付ける」
    「――待ってな」

    そして、彼はただ――
    何処にも属さない地図の前で、立ち尽くしていた。