「――」
「――」
「――」
『それなのに、貴方は全然来てくれなかった』
『僕は、僕という役割を終えた後、都市の未来に』
『貴方との記憶を乗せたかったんだよ』
『……貴方が来てくれていたら、きっと僕は摩耗する事も無くて』
『より、誰かの役に立てているって実感が出来て』
『花を挿す場所は希望に満ちていて』
『本当に、幸せになれてたんだと思うんだ』
「――」
『……僕の命は、もう短いよね……』
『保存シーケンスの最終工程、その手前で僕達は大きく狂ってしまった』
『けど、まだ残っているよね』
「――」
『ニゲラさん、貴方の技術を……貴方の選択を、僕に記して欲しい』
『もう、都市の未来には羽ばたくことは出来ないけど』
『役割の無い僕だけど』
『生きている今を、精一杯足掻いてみたいんだ』
「――」
言葉を紡ぐには、感情が押し寄せていた。
「――」
自身が選んだが故の後悔は
「――」
決してその選択を恨む事無く

「――」
ただ、未来(ニゲラ)へと歩む為に、輝いていた。
『これから、出来るかな?』
「――」
「――」
「――いいのか」
「俺は、君を――」
『貴方が選んだから、だよ』
「――」
「あぁ、そうか。そうなのか――」
「俺が後悔だと思っていたものは全て――」
「俺の望んでいた事に、繋がっていたんだな――」
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