「そんなに面白かったか?」
「すっごく!」
「テト、ダメよこんな奴ら相手に面白がったら!笑いのセンスがゴブリン以下になっちゃうわ!」
「ディスんなバカ」
「レビ、お前なんでこんな奴を仲間にしたんだ。俺様は反対だって言っただろ」
「テトの仲間になったんです~~~!アンタらはお呼びじゃないのよ!」
「某が夜空の欠片に成りし暁には、其方の名を星座に灯さんとせし」
「人によっては告ってるように聞こえるから止めな?」
あれはティパ半島での、忘れがたい一夜だった。
天上の星々が、まるで地上を祝福するように零れ落ちそうだった夜。
感傷に呑まれそうな静寂を、明るい希望が塗り替えた夜。
あぁ、よく覚えている。
リルティの我慢出来ない唸り声も、
セルキーの邪悪ながら恣意的な企み顔も、
ユークの知的で独創的な語り口も、
「あはは!」
「旅って、楽しいね!」
クラヴァットの愛おしい世界のすべてを。
「……テト、俺も楽しいよ」
「ふふ、レビ♪」
彼女の想いを孕んだ無邪気な瞳を見ると、
俺は故郷の風景を必ず思い出す。
其処は黄金に彩られた麦畑があり、
人の営みが約束された聖なる地。
俺達が人として生き抜き、
後世にまで伝える思い出の証。
俺はそれを、彼女と紡いで往く。
その為に、必ずミルラのしずくを故郷に届ける。
重圧、重責なんかじゃない。
当たり前にやっていくこと。
俺はテトと、暮らしていきたいから。
それなら、その過程は決して苦痛なんかじゃない。
俺の成し遂げることの断片に過ぎないのだから。
「テト……」
「♪」
「アタシらが寝た後にやってください」
「へいへい、ごちそうさん」
「情炎」
「……チッ……」
「おい、舌打ちしたろ?ふざけんな仲間に向かってなんだお前ェ!」ガタッ
「するに決まってんだろテメェら邪魔なんだよ!」ガタッ
\ドタアタバキバキドカバキコ!/
「テト~!今日はアタシと一緒に寝よ~!」
「オッケー!」
「官能は人心を養う術。いざ参られよ」
「え?うるさ???」