幸一郎「行くぞっ…… おりゃああああああっ!!!(木刀を手に、蒼真に向かっていき、連続攻撃を仕掛ける)」
蒼真「良いぞ……! ほらほら、もっとだ!もっと打ってこい!!(広場で、幸一郎の攻撃を木刀で裁きながら)」
カンッ カンッ カンッ――――(木刀のぶつかり合う小気味の良い音が、稽古場中に響き渡る)
幸助「(明を膝に乗せ、蒼真と幸一郎の稽古を見ながら)・・・へぇ、幸一郎も意外とやるもんだな。(感心したような表情で)」
レフィア「でしょ…… はい、幸助。(稽古を観戦中の幸助に水の入ったボトルを渡し)さっきの、見てた…… すごかったよ。」
幸助「ありがとう、母さん・・・ まぁ、小さいころからみっちり鍛えられたおかげかな?(ボトルを受け取って)・・・あいつ、思ったよりセンスあるね?これは成長が楽しみだな。」
レフィア「そうね…… 弟の成長を素直に喜べるなんて、幸助も良いお兄ちゃんになったね。」
幸助「おかしいかい?兄としては当然の反応だと思うが・・・。(水を飲みながらレフィアに)」
レフィア「ううん、全然。とても、嬉しい…… これからも、幸一郎と明をよろしく。(優しく微笑みながら)」
幸助「言われなくても、そのつもりだ・・・俺はこいつらだけじゃない、父さんも母さんも、皆守るって決めてるんだからな。(明を撫でながら)」
明「あーう、えうう……♪(撫でられ、上機嫌な様子で)」
レフィア「Σえ、何それ、カッコ良過ぎる……… そこまで考えてくれてるなんて、お父さんに言ったら大泣きするかも。」
幸助「そうだな、だから父さんにはあんま言いたくないかな・・・ だが、2人には返しきれないくらいの恩があるのは事実だ・・・ 赤ん坊の頃、戦場で実の親と死に別れた俺を拾い上げ、ここまで育ててくれただけでもありがたいのに、可愛い弟と妹まで俺にくれるなんてな・・・ 至れり尽くせりとは、まさにこの事だよ。」
レフィア「どういたしまして…… それくらいお安い御用です、"親"なので。✧(⩌⩊⩌)」
幸助「親、か・・・ 本当に、今更こんなこと聞くのは申し訳ないなとは思うが・・・ どうして、俺にここまでしてくれるんだ?俺や、俺の実の親とは何も面識すらなかったはずだし、俺を拾ったとき2人はまだ10代だったよな?いろいろ面倒ごとだってあったはずだ、それなのに俺を息子として育て、今もこうして血の繋がらないにも拘らず「長男」の座に就かせてくれている・・・ 一体、どうして?」
レフィア「それは…… 特に、深い意味はないというか…… ……ただ、放っておけなかった。助けたいと思った。そのうち、成長を見守りたくなって…… 本気で、家族になりたいと思って…… で、今に至る。 ………こんな感じかな。」
幸助「えらくざっくり言ってくれるな、母さん・・・(汗) まぁ、多分父さんに聞いてもそういうかな・・・。」
レフィア「そうね、父さんはそういう人だから…… 母さんも、その影響を受けたって感じ。」
幸助「だろうね、見てたら分かるよ・・・ とにかく、2人には本当に感謝してる。これからも、よろしく頼むよ・・・。(照れくさそうな笑みを浮かべながら)」
レフィア「………こちらこそ、末永くよろしくお願いします。(愛おしそうに笑いながら)」
蒼真「(稽古を終え、幸助とレフィアの方に歩いて来て)ふぅ…… これで今日の修行終わり、っと……… って、あれぇ?今度は幸助といい雰囲気になってるよぉ!?レフィアちゃぁ~ん、さっきはあとでいっぱい俺の事よしよししてくれるって言ってたじゃぁ~ん………(´✪ ✪)✧(うるうるとした視線をレフィアに向けながら)」
幸一郎「終わったぁ~、アキラお待たせ~♪(幸助と明の方に駆け寄って)あ、お母さんも幸助兄ちゃんも、俺の戦い見てくれてた?まさかずっとよそ見してないよねぇ……?(˘•ω•˘)(2人をじっと見て)」
レフィア「2人とも、おかえり…… うん、見てたよ。強くなったね……(幸一郎の頭を撫でてて)………まぁまぁ、慌てない慌てない。(蒼真の方へ歩み寄り、優しぐ抱きしめて)今日もお疲れ様…… ちょっと休んだら、2人でお買い物行こうか。(蒼真の頭を撫でて)」
蒼真「Σはっ……(ハグとなでなで同時攻撃を受け)……うん、行こう行こう♡その前に、チューしない?チュー~~♡(レフィアを抱きしめ返し、割と見てられないレベルの甘え声で)」
レフィア「Σえ…… ………子供達、見てるから……… するなら、場所変えて………。(頬を染めながら、満更でもない様子で)」
幸助「うわぁ・・・これは酷い、まったく見ていられないな・・・!(汗)(ドン引きしながら夫婦から目をそらし)ん?あぁ、見てたよ、母さんと、アキラと一緒にな・・・まぁ、なかなかやるじゃないか?この調子で頑張るんだな。(幸一郎に明を渡して)」
幸一郎「えへへ……俺、強く……… ………………わぁ、父さんこえー………。(º ⌓º )(母に頭を撫でてもらえた嬉しさをかみしめる間もなく目に飛び込んできた父の行動に、幸助と同じくらいドン引いた様子で)………ぇ、あっ、そ、そうでしょ?俺だって鍛えてるんだからね、兄ちゃんには負けないぜ!(幸助にそう言った後、表情を切り替えて明を受け取り)アキラ、見てたかー?兄ちゃんカッコよかっただろー?」
明「ぅー…… あーぃ……♪(幸一郎に抱かれながら、明るい笑顔を見せ)」
????「………はぁ……はぁ………(そんな一家の方へと、ゆっくり近づいて来る人影があった。そう、ちょっと前に集落へ続く道をヒィヒィ良いながら歩いていたあのリュックの男である)お~い、こ、ここにいたかぁ~…… 蒼真君、レフィアさ~ん……… あ、相変わらず仲がいいことでぇ………(汗だくになりながらも、何やら親しげな様子で2人に声をかけ)こ、子供たちも一緒で…… もしかして、稽古中だったかなぁ………?(日の光に照らされて現れたのは、ぼさぼさの金髪と整った口ひげ、派手なサングラスが特徴の、白衣姿の男で、大きなリュックを背負いながら一家の方へ歩いて来る)」
蒼真「!(男の声を聞いた瞬間、デレデレ顔から元のシュッとした顔に戻り)その声は…… 博士!ヴァナダ博士じゃないか!(急いで男の方へと駆け寄って)うわ、凄い汗だ…… 大丈夫かい?」
レフィア「! 博士………(蒼真に続いて、男に駆け寄って)………また、わざわざ…… 連絡くれたら、迎えに行くのに………。(⩌ ⩌;)(男を見て)」
幸助「・・・あんたは・・・!(男を見て)・・・これはまた、随分と大荷物で来たもんだな?ご苦労な事だ・・・。」
????→ヴァナダ「大丈夫大丈夫、これくらいはね、私も男だから……… あぁ、いえいえ、お構いなく………(リュックを背負いながら夫婦に)おお、幸助君…… お見苦しいところを見せてすまないね…… 今日はちょいと必要な物が多くなっちゃってね……… ははは………(汗だくで笑いながら幸助に)」
―――――ヴァナダ吉岡 当時32歳―――――
幸一郎「んー?(幸助の後ろから顔を出し、ヴァナダを見て)………! あ、怪しい奴……… 誰だっ!(ヴァナダを見るや否や、警戒した様子で)」
明「………?(幸一郎に抱かれながら、ヴァナダを不思議そうに見て)」
蒼真「こら、幸一郎!失礼だろ……… いやぁ、ごめんね博士、今やんちゃな盛りで………。」
ヴァナダ「いやいや、仕方ないさ…… 自分でいうのもなんだけど、こんな見た目だしね。(そう言った後、幸一郎に目を向けて)初めまして幸一郎君…… 私の名前は「ヴァナダ」、君のお父さんとお母さんさんのお友達だよ。(優し気な笑みを浮かべながら)」
幸一郎「お友達……? 本当なの?父さん、母さん……(蒼真とレフィアを見て)」
蒼真「あぁ、本当だよ。博士はな、父さんと母さんのお仕事をいつも手伝ってくれる凄い人なんだ。幸助は、前に会ったことあるよな?(幸助に)」
幸助「ん?あぁ、そうだな・・・まぁ、見た目よりはまともなんじゃないかな?(素っ気ない態度で)」
幸一郎「ふーん…… で、お友達の博士が何の用なの?(まだ少し警戒した様子で)」
レフィア「(身を屈め、幸一郎と目線を合わせて)……昨日、話したよね?2人の"健康診断"の事……… 博士は、そのために来てくれたの。………一応、お医者さんもやってる人だからね。 と、いうわけだから……… 幸一郎、これから明と一緒に、博士に体を診てもらって欲しいの…… 嫌かもしれないけど、これは2人の為だから……… お願い出来るかな?」
幸一郎「………はぁ………(不服そうにため息をつきながら)父さんと母さんが、そう言うなら…… 分かったよ………。」
幸助「ま、気持ちはわからんでもないけどな・・・(幸一郎を見て呟き)あ、博士の付き添いは俺がやっとくから、父さんと母さんは2人で今晩の買い出しにでも行ってきなよ。一応、医者も進路の1つとして選んでるからね、俺。」
蒼真「Σえ、良いの?やった♪ ……あ、いや……… オホンッ(表情と感情を切り替えて)悪いな、幸助…… それじゃぁ博士、2人の事を頼んだよ。(真剣な表情でヴァナダに)」
ヴァナダ「(幸一郎に歩み寄り)ありがとうね、幸一郎君……… それじゃぁ、行こうか。(手を差し伸べ)」
幸一郎「……分かった……… ………言っとくけど、アキラに変な事したら許さないからね?(そう言って、渋々ヴァナダの手を取る)」
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―――――これが、2人の出会いだった。