- Gray Traveller
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「……」
ただいまを言う事が出来ない。
俺は、その現実を受け入れられない。
逃げたかったんだ。どんな形であれ。
それが死であることを望んだ。
だが、悉く俺は死にきれていない。
それはきっと、仲間達の意志なんじゃないかって、思い始めたんだ。
「……」
テト……。
君に会う為に、俺は多くを失い、多くを捨てる事さえ厭わなかったはず。
だが、きっと君は、俺に生きろというのだろう。
そう、願ってくれていると信じてしまったんだ。
「……」
立ち上がり、老人の横を通り過ぎる。
部屋の出口に置かれたクリスタルケージ。
淡く光る、『希望』
言葉通り、最後まで入ったしずく。
それを手に持つ。
「おい、何する気だ」
部屋を、出る。
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村の中枢、クリスタルが光を放ち、傾いている。
その光は、見てわかる程に薄れており、クリスタルの死が近い事を示していた。
「この時間から外に出るのは危険だ」
「明日の朝、港まで送る。今日はもう寝ておけ」
後ろから追いかけてきた老人の声。
すると、ややざわつき始めた家々から、一人、二人と姿を現し、目を擦る事もなく、心配気に俺を見る。
「あ、おにいさん」
聞き覚えのある少女の声。
それは徐々に近づき、俺の足元にまで来た。
「もう、身体は大丈夫?」
「……」
「あの、ごめんなさい……」
「おにいさんは死にたがっていたかもしれないけど――」
「思い出、なんだろ」
「……?」
「旅は、楽しい方がいい」
「俺を介して哀しい思いするんだったら」
「それは……いい思い出になって欲しい……」
「俺が生きてりゃ、君にとって、良い思い出になる」
「うん」
「……」
「どうか、この先も」
「君達は希望を紡いでくれ」
「……おい」
「――」
「――」
「――」
「――」
手元のクリスタルケージを掲げる。
夜空一面で輝く星と、それにそっとかかる月の光の下で、
美しく一本の光の線を作り上げながらゲージ内の雫は天へと消えて行く。
「何して――!」
俺の集めた希望は、ティパの村のクリスタルに取り込まれ、美しく輝きを取り戻した。
「それは、ティダの村の――」
「いいんだ……」
「もう、やっちまったことなんだから……」
「――」
「おにいさん」
「俺が死なないように、色々してくれただろ」
「お礼だよ……」
「……ありがとう、おにいさん」
衝動的で、理由も付かない行動だった。
ティパの村に俺達のしずくを分け与える義理などなかった。
でも、そうしたのは、君が傍に居てくれたとしたら、
そうしようって言ってくれると思ったからなんだ。
「……水かけ祭り」
「……君と……一緒に……」
「踊りた……かった……なぁ……」
「テト……」