家系の歴史や領地経営の何たるかについて、ガンビア氏なる旧臣の授業の内容が変わらなくても、本文でその評価を「概念的」「蓋然的」と言い替える区別はある。
ガンビアの講義は幼いリンレイの初学として、まず貴族としての考え方・心構えを伝授する座学として始まった。そのために家系学や経営学でする言葉の意味や、初歩の理論を説いたが、「では領地に行って実際にやってみましょう」というものではない。概論をやってくれた。
ここまではいいとして、それを蓋然的にというときには、説明のために「範型」や「定式」を多く示してくれたが、これはあくまで生徒にわかりやすくするために定式化してみせた、模式であるが、という条件付きのニュアンスが文に含む。もっとも、この後に続く文章では、ガンビアはそれにこだわらず、リンレイが現実的な生き方ができるようなトレーニングに腐心してくれた、と続く。
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逃亡生活の十年のうち、表向き海賊のような暮らしをしながら、人目に触れないところでは、ガンビアはリンレイを女王たるべく英才教育した。躾けをした。
貴族的な規範が追加。富野作中の「規範」の語については以前に扱った。貴族としてのふるまいのコード、当たり前にすること。
以下、わたしの最近の雑想中より、
井荻麟詞では愛し合うことも「愛する作法 」と呼んだりもする。「英才教育」といえる。