Makers (Cl Hellisen)
これはひどい。と一読して思ったが、別にわたしに作品や文章を悪くいう筋はない。Storytellerの先頭がMakersでその寓意は明らかだが、寓意より弔意と言ったほうがいいのかな。寓意が占めていてユーモアはとぼしい。
とにかくタニス・リー作品を読んでリー作品の特徴やお約束はこれ!という諸属性を一篇の中に詰め込みまくってある。いろいろあるが、やはり汚物と悪臭がしてきたない。わたしは今、Anackireを読み終えてWhite Horseに移ったところなので、せっかく清潔なジュブナイルに戻ってきたところでまたひどく不潔な話に逆戻る気分。この本このあともそんなか。
文章については、なぜ魔法が効くのか、魔法の使い方では"I'm done"がリー作品と似たような効果を狙っているのはわかる。わたしは今パロディ要素が先に立ってマジックが効いているのかよくわからなかった。この世界の物理的なルールの一つとして超能力者が認められているという感じもする。
Ruは文中では単数のtheyで指示される。日本語に訳すときどうするんだろう。「彼女は」と書かない。「その子は」でも、毎回だと煩わしいが、原文がもともと煩わしいのだし、日本語だと消極的に主語を省いて言及を避ける書き方もある。ジェンダー意識してない一人称では「おれ」と喋る等。
短篇は短いのに結末までリー的にしなくても、第一番でこの後が続くのでぶつ切りに終えてもいいのに、結末もパロディでしっかり完結してある。ここは、Behind them,を三回くり返してAhead,で切り返す。わかるけどトリビュート集の最初から笑ってしまった。これは面白い。
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この数日、わたしは久美さんの『あけめやみ とじめやみ』を読んでいて、リーのオマージュをしたら日本読者ならまずどこを採るか、「あけめやみ~」の頃は文体までなぞっていない。『ドラクエⅣ』やソーントーンは文章が浅羽莢子みたいになってるが、内容の魔法の使い方やレトリックは採用していない。その人によってのポイントも今は感じる。