近いモチーフを掲げて同著者のそれぞれべつの趣向を味わうカップリング、なら別に変ではない。
日本の読者はぜったい、表題作より「アオサギの眼」のほうが好き、のように思うに決まっているけど両作には6年も間があって、とくにお互いに密接な関係を言う理由もない。アオサギのほうは、一見して少女の自我のめざめの教養的なジュブナイル(少女小説)を装う。それは装っているので、著者はそうした様々な文体を駆使することができるアピールになってる。
体裁は教養的で、朗らかな気分で、逆にいうと毒にも薬にもならないが、文章の響きを楽しむにはこちら。という印象を漠然と言い換えると「好き」になると思う。わたしは……英語で読みたいなら、というな。
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ル・グインは「小説はエンターテインメント」という筋を脱線しない、と言っているんだから、その技の多いことを読むべきだよな。