かとかの記憶

夢記

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実験および実践

katka_yg
作成: 2025/04/09 (水) 02:32:14
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1

両親がかわるがわる話しかけてくる。怒声ではないがその声音と、説きかけてくる内容はひどく細部克明で、目覚めていては普段思い出せないほどだ。目覚めた瞬間に、自分の身体の不安がよみがえり胸に刺すようだった。夢の鮮明さが薄れる一方、眠る前までその不安に暗澹と苛まれていたのを思い出す。

2

睡眠中にみる夢を日々、書き留めることを怠って時間が経つ、間があくと、あっという間に一年くらいはすぎる。ここは、半公開の場を利用して作業再開してみる。他人に読まれても支障ない、書ける範囲で書くのでよい。SNSなんかでするのは絶対に煩わしいのと、字数不足。

先程の夢は短いが、ひどく印象鮮明で心に痛む。「心に責め続けて自由になれないのだ」との不安は、夢を忘れても日中の行動も規制していく。これは動物の行動形成の仕組みでもある。また、その夢をなぜ見るのか反芻しつつ語り直すことで「夢の意味」を語り変えることもできることを知っている。夢から覚めた時点では悪夢でも、その「意味」は未決定だ。これはいかなる動物にもない人間の能力で、人間でも誰にでもできるわけではない。

3
katka_yg 2025/04/09 (水) 02:47:48 修正

眠る直前まで小説を読んでいる、寝床でぎりぎりまで読んでいて寝落ちするような寝方だと夢を見にくいように思っている。それは電子リーダーでするようになった最近の癖で、確かでない。

理想的には、パズルゲームに熱中していたら夢の中でもパズルしているとか、文章を書き詰めているあいだ眠ったら夢の中でもまだ書き続けていて、目覚めてから夢想中のその字句をまだ思い出せて活用できる、など。呼吸法は悪夢の頻度を下げられる。悪夢による行動障害を殺せる反面、そのせいで夢の活用もしにくい疑いがある。

4

疲れて短時間仮眠中、『V』か『アベニール』のバトルシーンを精細に夢みる。それらしい、とはわかっていたが、玄関のドアの音を幻聴して体がびくっとなった途端、全部の記憶がなくなった。

5

目覚めて数分、これを書いている間、さっきの夢とは無関係に身体の不安感と恐怖がくり返してきてかっと熱くなる。しばらくして収まる。夢は面白い映像だった。リアルに怯えなければならない理由はあるにせよ、現実は今急に始まったわけじゃない。諦めたのかもしれない。

6

花咲けば花を羨み 鳥の音と鳥の命に思い慰む/香月董花 - 短歌投稿サイトUtakata
香月董花の短歌:花咲けば花を羨み 鳥の音と鳥の命に思い慰む
Utakatanka

7

この三日ほど続き、戦闘(格闘)場面の夢を見ている。それも、それぞれに超常的な要素混じりのコミックのシーンで、一度は透明化(光学迷彩のような)して一方的に相手を襲うところだったようだが、それが爽快とか楽しかったようではない。必死だったみたいだ。

「夢をおぼえていて書き留めるテクニック」がこのところ失せていて、やりにくい。横になっている間は昨日の夢、一昨日の夢も思い出せるのだが、頭を起こして上体と手を動かそうとした瞬間、わずかな身動きと同時にそれまでの夢記憶がたどれなくなってしまう。
身体を動かさないで先に言語化しておくか、夢を保ったまま身体を動かすことも、やりようでできるが、練習がいる。一時はできるようになっても、しばらくやらないとまたできなくなっている、「こつ」を保てない技術だ。「できる」という理屈を憶えているだけのような。

8

実家にいて本棚の整理をしている夢だった。何年も古本屋を周って少ないお金で蒐めた大量の古典の多くはまだ電子化などされていないだろうし、蒐集したきり読まずに置いたものもある。掘り返してタイトルを一瞥するだけでもわたしには宝の山のようだった。ストッパーを動かしたり、配置を考え直してみるのも以前考え尽くしたことで、棚の背板が歪んでいたり、埃で汚れてどうしようもない本はあらためて処分しようと思ったり克明だった。

目が覚めてそれは懐かしかった。今から回収するならそれもいいが、図書館が隣にある今ほぼ要るまいとも思う。電子化のような手立てが昔にもっとあればな……。年数のあと、あれだけの時間と熱心さが今に何も報いなかったとしたら悔いはある。

9

この朝このあと、「動画編集ソフトのおおまかな実演をしてみせているところ」から呼ばれて、「掃除をするところ」の夢を見た。

掃除をする夢は、頻繁にではないが、間隔を空けてくり返し見る。ゆるい反復周期のあるのは、その日前後の現実の体験によらず、生理的・動物的起源の要素のある夢とも思われる。

10

海鳥になって魚をとっている夢。かもめのジョナサンではない。空を飛んだりは一度もしなかった。一度、人間に戻って本業のヤクザのような暮らしをしていたと思うが、じきまた海鳥に戻り、本格的に魚とりを習い始めた。鳥たちとは言葉が通じるが、自分は水面に浮かぶだけで泳げないのでどうしようか考えている間に目が覚めた。

11

山道を走っているところ。午前五時頃の夢。整備された道だが、時おり急斜面は手も使ってトカゲのように這い進むのが異様な速さだった。タイムレースの記録を取っているようだが他に同行者はなく誰にも知られないことを残念に思っていた。

「山中を駆け回っている夢」も時々みるようだ。

12
katka_yg 2025/04/19 (土) 05:16:00 修正

今夜頃に読んでいた本について公開レビュー(ブクログ)とここに書き込みしているところの夢だった。ここの操作わりと機械反復的で価値感情が伴うこともあるし、そうじゃないかと思ったがやはり夢でも追っているのを確かめた。

記事自体は夢独自の内容を含んで書いていたので、フェイクになっていた。『小説を書いているところの夢』だったら、仮にプロットが錯乱していてもテキストのフィクション性自体は問題にしなくていいから儲けものだ。

夢見の頻度は、記録10日ほどで毎晩夢をみている(「みている」と憶えている)密度にまで戻った。「書き取り」を毎晩はしてない。

13

疲れて眠り込んでいた。先日まで読んでいた『アベニールをさがして』に関する夢をみていた。頁上の文字を読んでいるが、実際の全3巻の本文にはない文章で、わたしの夢が勝手に作った内容だが、それも二次創作の意識はなくて作中の一部として読んでいた。目が覚めても内容はまだ憶えていて、面白い。

場面は原作ストーリーの始まる以前、過去のいつか。いまだアラフマーンは完成してはなく、そのアラフマーン用の実験用コックピットといったものを用いたシミュレーションに当時のベストン・クーリガが挑んでいる。実験後に監督のヘイヤーガン大佐がベストンを呼んで一式の書類を見せる。それは未知の作戦プランで、将来の地球侵攻作戦を構想した手順書の下書きのようだ。『おまえにこれを見せる意味がわかるか』と大佐は訊ねるか、尋ねなくてもベストンは『わかる』と応え、この作戦プランは粗雑だ、粗雑だが、要旨としては実践されなければならないものだと語り始める。そこはまだインティパ効果が働いている。

書き留めている間に夢の記憶が揮発していって、文体や言葉づかいまではもう思い出せなくなった。――粗筋を記すと、作戦が時期尚早である理由を挙げて、現状でアラフマーンが地球に降下しても現在の大衆はその意味を誤認するであろう。『われわれのGが』とベストンはいって『ゴッドとかガイアといった名で呼ばれることは絶対に避けねばならない』、それはGそのものであらねばならない――といってアラフマーンの開発状況に話は戻る。ヘイヤーガン大佐は、こいつは機械みたいなやつだ。アラフマーンの検体にはまさにうってつけの人物だったが、どうしたらこんな人間が生まれ育つのだ、と相反する嫌悪感も抱く。

14

もう二週間もだが、毎朝、夢はみているとわかっているものの、始まりも終わりもなく捉えどころのない内容で、どこを文字にすればいいか考えているうちに目がさめ、忘れてしまう。ここしばらくずっと文書的な夢で、前夜までに読んだり書いたりした文章を延ばしたり広げたりを睡眠中も毎夜しているようだ。

15
katka_yg 2025/05/08 (木) 09:04:33 修正 >> 14

人間は、というか動物は、必ずしも自分創発のアイデアを発表したり、毎度に独創的な方策を示してみせたりしなくてもいいのだが、目立って面白いのはそういうことだと思われている。プライベートな毎日の心の中にまで面白いことを求められなくてもよく、むしろ、怠惰から普段やらないことをできて、そのログを1000か2000ほど積んでみることに要点があると考えるほうがいい。

夢については、めざめたあとに夢を思い出せないのはヒトの意識の仕組みでは当たり前で、その夢を記すのは『練習すれば毎朝意識せずにできるようになる』ような過程とは異なる。何年続けても『無意識にできる』ようにはならない。この、できないと知っていることがこの際強みになる。その知の有無。

16
katka_yg 2025/05/10 (土) 04:00:03 修正

登山をしている。行楽ではなく、逃亡する誰かの跡を追っているところで、その夢の前から続くストーリーの一部らしい。二人連れ、自分の後からもう一人が続く。背負う荷は重くなく、下で待つ本隊から離れての行動中のよう。

高山の山頂近くは大小の岩が積み重なり、手をかけてよじ登っていく。むずかしいクライミングではないが、何千年もそこに積んでいるだろうに体重をかけると外れて落ちそうな、カタカタする不安定な石ばかりで、手足の置き場所に細心の注意を求める。気持ちを落ち着かせるためか、何かの経典らしい『動機――』とか声に出して何か呟いているが、意味はない。ようやく頂上に出ると、足下にモヤった雲の漂う、空中に迫り出した巨石の舞台で、不用意に身を乗り出すと転落する。緊張して這うようにして足場を探っていく間も、手のひらと足にも汗がにじんでいた。

18

山中をさまようのはよくある夢だとすでに書いたが、高いところによじ登る、危険でハラハラする夢もわりにしばしば。

なにかを言っているかはイレギュラーだが、いまの夢は二語で、上のともう一語は、書き込んでいる間に忘れた。『六根清浄――』みたいな当地の登山者の掛け声のようなもの。

19

書き込みを一度読み返し、反芻してみて、内容の無意味さに不安をおぼえる。かりに、何千年も後の何者かがこれを読んだとしてもここに何かの価値を発見しはしないだろう。生きて死ぬ間の大半がこうした無用の心の体験に埋められている。前も後もない絶壁の上にいるような気がする。

20

古本屋にいる。現実には古本屋で本を買うことは最近めったになくなった……店主が奥に入って用を足している間のんびり待っているが、戻ってきて精算するとき、思っていた書き込みの値段より高いのでかすかに慌てる。
そのまえの場面では模型店(プラモデル)にいたようだった。これも現実にはもう長い年数行ったことがないので、今どんな様子なのか知らないが物珍しく眺めていた。部屋に模型などを置く余地がないとは夢でも思っているはずで、感嘆と憧れのようなもの。

21

ヴァーチャル体感できるような架空のRPG、たぶんMMO、に入っているところだった。そう書くと少し昔の未来的サイバーパンクのようだが、その夢ではリアルすぎてゲームが始まる前から、ユーザー登録と自分のキャラクター作成するところからヴァーチャル体験が始まっており、列に並んで受け付けている受付では機械的でなく人間のおばさんが窓口で一人一人応対、相談している。長い列になるわけだ。

NPCやAIでも済む端々に人間の事務員を雇って対応しているのがその世界のリアル志向らしい。

プレイフィールドはドラゴンクエストのような素朴な、冒険者がモンスターをやっつけて喜ぶだけのゲームなのだが、作成時に手にした初期武器は、ベニヤ板の手甲に太釘を植えた、安くて物騒な代物で、これは使いたくないなあ、早々に素材を調達したら改造せねばと思っていた。

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ここしばらく夢を書き取れなくなり、まただいぶたつ。九日経ってる。めざめて夢もみた覚えがないことはむしろ稀で、なにかしらの印象は残っている。エピソードの始まりもつかめないなにか動作や、考えたどっているか、とりとめなく掴みどころもなくて、文章にしようともできない間に散らばってしまうようだ。

23
katka_yg 2025/06/10 (火) 08:26:29 修正

また古本屋にいる夢。今度は、本を二冊選んでもっていったら、いまセール中で十冊まとめで割引になるよと言われる。十冊と言われてもな……古書を一度にそんなに買ったことが稀なので、ためらいもしないが、曖昧に応えてそのままにする。

古書店で期間値引きなんてするかわからないが、それに似た経験はあっただろうと思う。スタンプカードを作らないか等のやりとり。そういえばそんなものを持っていたこともあった。

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短い場面。いつの時代かはわからず、料理屋に仇が三人居合わせ、騒動になるが、刀も抜き合わずその場にあるものを手当たり次第に投げつけ合っているうち、三人が三人とも同じ包丁に手を伸ばしているところでふと正気に戻り、誰からか「包丁で斬り合うほどみっともないことはよさんか」と言い出し、げんなりした苦笑気分になっている。

後のもっと断片的な夢。ネットのどこかの板に昔のハンドルが晒されているのを見る。そんなことになるその類のことには一瞬かっとなるものの、それは十数年前の投稿物について何かと書かれているのみで、誹謗かと言うほども言えず、捜して遡る熱心さに蔑む気になっただけで、自分は忘れているそれと今となんの繋がりを覚えないことに飽き飽きする。

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昔の恥の記憶と心傷は時間が経ってもたびたび夢に戻ってきていたんだろうが、最近また頻度を増しているようだ。虚実まじり……というか、現実の人物の名前などはほぼ誰一人憶えていないのに、その中にアニメかゲームキャラのような二次元存在が同次元で動いていて明らかに虚構だとわかる。

泥酔した中年・初老の学者たちが地べたに寝そべって大声でののしり笑い話をしている。わたしのことだ。中には女もいる。場所はわからないが、加茂川と学院の裏山を合成したような土手だと目覚めてから思い返した。見下ろしている隣に学生がいて、それに「あれはなんですか」と訊ねている。息を殺して低く、「あんたも仲間ですか」と言っている。

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夢を見ている頻度(見たと憶えている頻度)は高いが、文章化できにくいという日々がつづく。暴力的なこともあるが夢で暴力が面白いと感じていることは、正直にいってそんなにない。
わかるのは、老いにせよ若きにせよ人間の根本的な質――群れ傾向か、そうでないかは一生変わらず、その根拠に憎悪は根深いこと。十六、七を最後にフレンドらしいものはいたことがないが、もっと幼くても同じようなこと。

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また、悪意にみちた肉親の夢を見る。このタイミング……、昨日は『∀の癒し』を読んでいたが、今度ばかりは本当に昼に読んでいたそれと関係がある。本が。

たぶん今、本当に嬉しいと思えたようなことが昼(寝る前まで)にあれば、夢にそれが来て全て台無しにしていく。肉親とはかぎらず、元教師とか、今は非現実のネット越しの誰かだったりもするだろう。
今夜のもそうだが、じつに全くその人本人そっくりだが、本人には知るはずのないわたしのことまで知っているのは本人のはずはない。わたしの心の一部がそういう形をとって現れるんだ。それは理屈でもわかっているし、教わってもいるし、知ったかのように語られてもいる。だが個人にとっては、それがそうだと言い当てなければきっと四十になっても五十や六十や……七十くらいになってもその影に追われている顔をもって昼にも生きる。

一人の個人にとっては、このときに訪れるのは致命的な恐怖だ。誰も助けてくれない。が、そのときに「それを知っている」ことが大いなる助けになる。これも夜の言葉だったか……。昨夜のログなどいつものようにさっさと消してしまおうと思って目覚めたが、保管しておくほうがいいんだろうか? わたしのためでなく誰かのためになりそうだったログがこれまで無数にあった。

28

だいぶ日が空き、昨夜は鮮やかな夢が戻ってきていた。夢の内容は映画で、アクションホラー新作のそれを見ているところ、中に入って体感しつつ、映画の細部を自由に書き替えることもできる。

新進若手の監督なにがしの触れ込み付きで、ゾンビバトルものの定型をなぞる、ありがちなテンプレは全部やってアクションは物凄まじいというもの。わたしはその言いのジャンルが普段嫌いなのだが二時間ほどのストーリーの後半ほどを目ざめてからも記憶で追い直し楽しめた。山間の集落を謎の奇病が襲い、やがて人間とゾンビ集団の生き残りバトルになる。人間側は群像。トリックスターとして振る舞う狂気の天才は人間を見限ってゾンビ側につくが、人と人外の戦いの間に、ちらほらと古代の吸血鬼や妖精伝説の復活が混じる。

残虐なところや、人の顔に蝿が群がるところなどはわたしの想像力では想像できないことだが、夢がやってくれる。滅亡から長い時間が経ち、妖精の貴族達が様々の時代の装いの馬車や牛車を催し、黄金の夜明けに行進していく。映画中ではキャーキャーかしましい少女達だった三人の娘は老婆になっていて行進の後を徒でとぼとぼとついていくのが後ろ姿になる。かつての戦場に葬られない遺骸が朽ち果てて残り、狂青年のプロテクタースーツの胸郭が砂中にわずかに覗いている。

29
katka_yg 2025/07/22 (火) 08:45:06 修正 >> 28

書き忘れるところだった、夢の中で、「この夢映画の登場人物に名前をつけてはいけない」ルールにあらかじめ気づいており、なぜかというと、「名前をつけること」をすると夢を見ている自分が覚醒時の身体モードに切り替わり、夢の状態を保てない、目ざめて夢の記憶も消えてしまうのがわかっていたから。同じように、呼吸法を試して数を数えると意思のコントロールに入って夢を見ていられなくなる。映画は息をつめて見る、も。

30
katka_yg 2025/07/25 (金) 07:49:17 修正

「昨日の夢の続き」を夢に見ることがある。一度覚めた夢の続きはもう見られないと言う人もいる。わたしも、成年前頃まではそう信じていたが、いつ頃からか「日をまたいで続きものの夢」を見られるようになり、またそれに特有の面白い体験がともなう。

今朝のは、一昨夜の夢の続きのシーンらしく、それ自体はごく短くしかもう憶えていない。ホームステイしていたらしい男の子がそろそろ出立の支度をしているところ、そのお宅の娘がりんごのような果実をもってくる。様子ではどうも、滞在中に家族とともに世話してた思い出の庭木に生ったらしい。

荷をまとめている少年は気もそぞろに、邪険ではないが「今いいよ」とのけてしまい、「でも…」と言い募るのに「ああ、じゃあ、マウードマンが食べるから」と皿を持っていく。マウードマンとは彼の飼うオウムかインコの名前らしく、少女は愕然となる。ラブコメの人物のように能天気だ。

つい先日書いたのと今度は矛盾するようだが、そのオウムのマウードマンの名前は前日の夢にも登場し、目ざめた後では夢のことは全く憶えていなかったが、今朝の夢の中で一日前の夢のことも思い出し、「昨日の話の続きか」と気づいていた。目ざめているときと夢とでは、記憶には別の系統が行われることがあって、ときには何年も隔てて「忘れていた夢の続き」を夢に見ることがある。そのときには、「何年かまえの、あの日の夢だ」と(夢の中でも)思い出すことができる。その想起の確信自体が真か偽かは客観的に説明しようがないが、自分にははっきりそうと思えて確かなこと。

31
katka_yg 2025/08/04 (月) 03:34:08 修正

眠る前に、暴力衝動を抱えたテレパスと少女のことをSNSと記事に書き込んだ。精神性の強姦とか。他愛もないそれは削除した。吸血鬼のようなものと暴力の夢は見た。吸血鬼のようなもの、で血を吸う習性のことは夢になく、ヒトとは異なる種族であることが発見されてやはりインタビューされる。長い話をした気がするが、記者には何ものかの密偵が付いていて、おかげで記者の友人は何人か死んでしまった。

一緒に夜道を歩く間、「歌でも歌おうか」「いいね」と、投げやりなやり取り。実際に歌い出すが、ひどく下手で、以前ほど思うように声が出なくなっている。がっかりしながら人の話を思い出す。たまに真剣に歌う子供が自分でも驚くほど美しい声で歌えてしまい、生涯そのことを憶えているが、授業やクラスメートの前では所詮、真剣にやってみせることが求められない。それから、気に入った書物を暗誦してみせて、げらげら笑う。

記者は別れて後、何かそれなりに文章を書いたようだ。フィクションの小説になったのではないかと思う。彼の机の上の紙を覗くと、縦書きの用紙に見たことのない文字が並んでいる。ここは見知らぬ国でもあったのだろう。

明かりのない広まったところ、神社に似た祠の前まで来ると、黒い自動車が侵入してきて半人間の怪物がぞろぞろと出てくる。それらを指図している吸血鬼の同族も現れ、今度はおまえを殺すと薄笑いで宣言する。本気で戦おうじゃないか、くらい言ったかもしれない。敵が怪物達をけしかけ、それが向かってくるのは見れば塵になり、地面にこぼれて吹き散る。親玉とも言葉は交わさず、それも目をやると首が飛び、胴体から下は灰になった。首だけが凝然と目をむいていたが、何か言う前に、指差すとそれも灰になった。

戦いや格闘らしいことはまるでなかった。その敵の跡形なく消えた瞬間だけ、烈しい怒りが胸に衝き上げたが、息を吸って吐くとその怒りも綺麗に消えてなくなった。それほど一瞬に激情を消し去ったことは今までになく、驚いて目が覚めたようだった。その感覚を覚えていればこれから現実にもできるかもしれない掴みどころがあった。

32

上のあと、もう一度眠っての夢には「巨大吸血ミミズ」という怪物が出てきた。

水路の水面を、縄がくねるように遡行している。気味の悪い思いで見ているが、見下ろす土手と水面にはかなりの落差がある。と、しばらく先で急に頭をもたげて土手の上に登ってきた。驚嘆したせいで目が覚めた。

その夢は怪物ミミズが主人公じゃなかったはずだが、それを見て目覚めたせいで他のほとんどを忘れた。起きてしばらく経ってもうほとんど思い出せないけど、どうも話は上の夢の続きだったらしい「続き感覚」は残っている。