欄外情報のトレンド
文学伝統(古典)や、軍事や宗教等々についてあらかじめコンテキストの諒解や、それなりに知識のあることを求めなくても、現代の読者は、もしも文意が噛みこなせなければその場でネット検索して言葉の最低限の意味だけは拾ってこれるのだし、なにも文中にびっしりと注釈めいたものを書き込んでいなくてもいい。
ルビや割注、文中の余談に情報を埋め込んでも、その注釈の質が高いわけでは必ずしもない。漫画の欄外に注記やコメントを埋め尽くすような一時期のトレンドも連想させる。そのコメントが簡潔で適切かどうかも頭悩ませた上で「当時の気分」を喚び起こさなければならないだろう。
文章が簡潔でないこと――紙上にたくさんの文字を列べることに視覚的な「映像効果」を求めたようなもの――も、読者のほうが普段コンピュータも使っていてその処理に長けてくる二十年後くらいにはほとんど効果がなくなると思う。一過的な流行りで、表現としては当時的なもの。1990年代頃のラノベにはよくあるが、今頃ではもうその時代ではないだろうという理解。
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