空中に消えていく白鳥の翼を視認し、その翼のついている靴を見、靴からのびた脚を目で追っているところで、脚、尻、胴体と黒髪をもった体が一気に視界に迫ってくる。
それから1ページ余りにわたり、訳のわからない肌の生暖かいような感触と、濡れた布が顔に貼り付く感触に混乱させられて、ようやく視界をふさいでいた脚が動いて退いてくれたと思ったときには、その一方の膝で、横面をなぐられていた。
「ウッ!」
膝頭が頬骨を直撃した痛みは手厳しい。脳みそがゆれて上体が半回転する。
どうみても、エイサップの側の条件はここで確立したとしか考えられない。
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