第8回 ガンウェル イワイサイクルの達人
京都の向日町に競輪場がある。僕は梅田に住んでたので甲子園、奈良、向日町、KCSC(関西サイクルスポーツセンター)のバンクを走ってた。その中で一番よく行ったのが向日町、だから京都の選手は知り合いが多くなった。向日町競輪場に行くと、イワイサイクルに寄って帰る(171号線沿いの向日町にイワイサイクルはあった、今は閉店)ガンウェルというフレームビルダーで競輪にも供給、ランドナーやキャンピング車も作ってた。
イワイサイクルは沢山の職人さんがいて、誰が誰かよくわからないんだけど、部品の値段がバナナのたたき売りみたいに交渉で安くなるので、結構買った。イトーサイクルの半額くらいになった。特にカンパが信じられない値段でわざわざ向日町まで買いに行った。
ズノウでカンパの整備を少し教えてもらったけどモヤモヤしたものは晴れなかった。これだ!というカンパの達人を求めてあちこちに行った。そしてみつけた。イワイサイクルに達人がいた。最もイワイサイクルでも、その兄ちゃんだけがカンパオタクでぶっ飛んで詳しかった。ヴェローチェ、コーラス、レコードの違い、整備方法の注意点。スーパーレコードの長所、自分で整備した人間でないとわからない到達点を教えてくれた。僕もある程度修行積んでいたので、この兄ちゃんの言うことがガンガン入ってきた。僕のカンパ整備はこの兄ちゃんに教えてもらった。やっぱりシマノとは全然違ってた。
面白いのはサンツァーシュパーブはカンパと互換性があり、カンパの整備でやれば性能を100%発揮できた点。細部のネジの寸法までカンパと互換だった。イワイサイクルにいって明るい昼間から、夜暗くなるまでカンパの話をした。僕は向日町店ばかり行って他の店は知らないんだけど、向日町店が閉店したと聞いた時、ひとつの時代が終わったなあと思った。あのカンパの達人の兄ちゃん、僕よりだいぶ上の世代だから、もう70歳は超えてるはず、今のカンパ見てどう思うか聞いてみたい。
京都の向日町も向日市にかわり「向日町競輪場」が名前変?とか思われる時代になってしまったけど、少し重かったけどクセのない走りやすいバンクだった。向日町イワイサイクルの閉店となるしまフレンドの閉店は僕にとってはメチャクチャ大きい時代の節目。東京では代々木のなるしまフレンドばっかり行ってたので立川店はあまりしらないけど、今、渋谷店もビルの中に入ってて僕が通ってた頃のなるしまの姿はもうなくなっちゃいました。向日町のイワイサイクルとなるしま代々木店はなんか似てた。
ものすごい親近感を持てる店だった。(なるしまの話も書くと長くなるのでパス)