>見かけ上の装甲厚のかさ増しや、形状を少しでも球形に近づけることで単位容積あたりを囲むのに必要な装甲板を減らすことができるという利点は未だ有効なのではないでしょうか?
大戦期の戦車で装甲を傾斜させるのは,天板の質量を省く効果より、同じ見かけの厚さでも防御力が向上することを狙ったものだと思う。これは,従来型の徹甲弾では傾斜があると弾が外側に逃げる動きをして(跳弾とは異なる)、視線方向の厚さ以上の防護効果をもたらすため。ところが、APFSDSの場合は出口側で最も薄い方向に抜け出す動きをするので、傾けると視線方向の厚みに対して実効的な厚さが減ってしまう(図)(この斜めの力で姿勢が崩れる)。更に、薄板は打ち抜く破壊モードが起こりやすくなり、プラグ状に打ち抜く破壊モードに弱いセラミックスと相性が悪い。枝2の言う複数タイルが割れるというのも相性の悪いポイントの一つ(但し10式は衝突時の熱と圧力で割れたタイルが再生するとかいうので当てはまらない可能性あり)。ということで、セラミックス装甲 vs. APFSDSの組み合わせにおいては,傾斜させると害が大きい。
まず、装甲は想定する対象との組合せで傾斜の効果が変わってくる
A. APFSDS vs セラミックス:先述の理由から傾けない方が良い
B. APFSDS vs 防弾鋼板:抜かれること前提なら、傾斜装甲にすると抜けた後の弾体の姿勢を崩せる。抜かれないことが目的なら垂直が良い
C. 従来徹甲弾 vs 防弾鋼板:傾斜させると見かけの厚さ以上の防御力を発揮する
D. APFSDS vs NERA/ERA:傾けないと効果がない
E. ただのカバー vs 草木:傾けた方が立木や草の排除には適してると思う。あとデザイン性
この他、傾斜させる理由には次のものがある
F. 製造を容易にする:一般に薄い方が製造難易度は低い。よって見かけの厚さが同じなら傾斜した薄板の方が製造難易度は低い。しかし現代だと、防弾鋼板は、製造技術の向上・生産数が少なく生産性の要求が弱いことから利点としては弱い。セラミックスは複雑な形状にするのが難しいのでかえって製造難易度が上がる。
G. 天板の面積を減らせる:確かに内部容積一定なら傾斜させると天板面積が減らせる。でも、有効に使える容積一定の条件下では差は縮むし、最大幅は増大する。ということでどの時代でもこの効果は求めてなかったんじゃないかなぁ?(フワフワした表現)特に側面装甲は、あまり傾けると最大幅が広がって鉄道輸送上の制限に引っかかってしまうし立木・岩等にも引っかかりやすくなる。現代だと,前面装甲がずば抜けて厚いので多少天板や側面装甲を減らしてもほとんど誤差だと思われる。ただエイブラムスの砲塔正面は、NERAの都合もあるかもしれないが多少側面装甲の削減を意識しているかもしれない?
H. 正面装甲の高さを減らせる:K2とかで顕著だが、砲塔天板を大傾斜の傾斜装甲とすることで正面装甲の高さを減らす効果を狙ったケースも。重量低減効果は割とあると思われる。但し、K2なら突出した砲の部分は弱点になるし、多少上からから撃たれたら簡単に抜かれそうでちょっと不安ではある(個人の感想)。実際、90式プロトタイプでは類似の配置になっていたが、最終的な配置はご存じの通り。多分理想的な状況以外では不利な点が多いんじゃないかなぁ?
ソ連戦車の後退速度がなんで戦後になって遅くなったのかってずっと疑問に思ってたんだけど、もしかして隠蔽能力をあげるために車体を小さくした結果が変速機も小さい?ものを使わざるを得なくなって足回りが犠牲になった。って認識でいいのかな?
確か今みたいなエンジン選んだ理由が1戦術的に後退はあまり考えてない2コストが高くなる3信頼性が低くなる4エンジンサイズが大きくなる5超信地旋回が出来ない機構が安い って感じだった気がする
旧ソ連系MBTについて調べると複合装甲や機器についての資料や解説がたくさんあるのですが、アレらは機密ではないのでしょうか?
昔は機密だったよ。
ゲパルトやツングースカなんかの今時SPAAって何でこんなペラッペラなんですかね?いやそりゃ直接撃ち合う様な物じゃ無いってのは重々承知何ですけどそれにしたって薄すぎませんかね?先に見つけて撃って撃破するから問題無い的な感じ何でしょうか?50口径ですら抜けるってのが何とも…
SPAAが戦うのは航空機であってMBTと戦うわけじゃないからねえ。仮に50口径に耐えられても爆弾とか対地ミサイルには耐えられないから、割り切ってるのよ。
あぁ、まぁ、確かに…。あんな爆弾•ミサイルが飛んできたらどうにもならんのはそう。電子機器も載ってるしオープントップはやめて囲っておくか程度なんですかね
ミリタリー知らないような人から「そもそも戦車ってなんなんですか?」「(MCVやM2ブラッドレーの写真を指して)これは戦車ではないんですか?装甲車?って戦車と何か違うんですか?」って尋ねられたら、簡潔に説明できる自信ありますか…?自分だったら長文解説ニキになってしまうので無理です。もしくはググレって匙投げたくなりそう。要点抜き出してまとめて簡潔に説明できる人って凄い。
現代の戦車なら、・戦車を壊すのが目的の大砲(120ミリ砲と125ミリ砲など)を搭載してること、 ・いわゆるキャタピラで走ること、 ・「戦車を壊すのが目的の大砲」からの攻撃に耐えられる装甲を持っていること、とりあえずこの3つが揃ってれば戦車だと説明できますね、M1エイブラムスとか10式戦車とか。MCVはタイヤだから戦車じゃないし、M2ブラッドレーは「戦車を壊すのが目的の大砲」を搭載してないし装甲が薄いから戦車じゃない、と説明できます。
クッソ今更だけどMBTの主砲って戦車を壊す為…と言うよりはトーチカやら、建物とかに隠れた歩兵を倒すのが主目的であって対戦車が目的の砲じゃないよ。実際ウクライナ戦争を筆頭にその他紛争でもMBTが撃破されるのはMBT以外の要因が多いし。運用的な面でも現代なら敵機甲部隊の対処法は自身の機甲部隊で対抗することじゃなくて地雷、対戦車ミサイルの防御陣地と攻撃ヘリやドローンで迎え撃つのが基本。ウクライナ戦争だと更に対戦車砲も追加されたりしてるけど。主砲の説明としては「戦車から建物まで幅広くこわせる大砲」の方が正しいと思うよ
枝1を抽象的にしただけだけど、戦車とは高い防御力と、それに見合う足回りと攻撃力を持つ戦闘車両かな…一番の違いを一言でいうなら装甲厚だと思う。そして厚い装甲をまとって動くには自然とキャタピラになるし、同等の相手から身を守るには相手=戦車を倒せる砲が要る、という感じです
政治的な質問として聞かれる場合と車両そのものに関する質問で自分は変えてます。政治(ニュースで車両供与の話とか出た時)は戦車は軍事機密の詰まった虎の子だから勝って欲しいけどそこまで推してないから弱めのヤツを送ったんだよ。的な。車両そのものの場合は概ね枝1,2さんの回答っぽくなりますね
攻撃力、防御力、機動力の欲張り全部のせパック。
俺も全く同じ回答してるわ。この答えが1番発展させやすいのよなぁ。「じゃあ戦車以外いらないじゃん!」→でも欲張りパックってお高いからね〜「じゃああの車両は戦車じゃないの?(16式を指さしながら)」→あれは走攻はあるけど守がないから戦車とは呼べないんだ!みたいにね。ぶっちゃけ相手とちゃんと会話をしてれば長文解説ニキにはならないんじゃない?
1度に答えるんじゃなく、会話応答を通じて内容を短く分けつつ、相手の疑問も取り入れてく…これは確かに良いな。今までは主に自分の文章を仕上げる事しか考えてなかったのかもしれん。
ミリ知らない相手だったら単に"敵の弾を弾く装甲に大砲を積んだ車輌"で良いんじゃない?戦闘車とか装甲車も"本質的には同じだけど、歩兵を乗せたり長距離移動が得意だったり、役割によって特徴があって呼び分けてる感じ"でいいんじゃない?
戦車「キャタピラと大砲と装甲全部自信あります。基本的には戦車とも正面から戦えます。ぶっちゃけ真っ向勝負は最強です」装甲車「キャタピラかタイヤかはあまり関係ないです。戦車と違い生身の兵隊さんとかを運ぶのがメインです。水陸両方行けるのも居ます。機関砲やらミサイルやらである程度戦闘力を持つ奴も居ますが、あくまでも下車して戦ったり偵察したりする兵隊さんの手助け係です。戦車相手は基本無理です」MCV「装輪戦車とかいう人も居ます。実際タイヤ付きでそんな感じの姿してますが、ぶっちゃけ自力で道路限定で長距離を走れること以外には戦車に勝てる要素は何一つありません。だから戦車扱いは頼むからやめてください」
(現代兵器に限っていうなら)最前線に立って敵を殴りにいく攻撃役が戦車、敵の場所や出方を探ったり、歩兵を運んだりと場合に応じたサポート役になるのが装甲車と説明しますね。
戦車シムみたくワーサンダーにも戦車用FCSって追加出来ないもんかね
ドイツの128mmって何のためにヤクトラに乗せられたんや?34-85相手には長砲身88mmや75mmで必要十分、ヒトラーが懸念してたソ連の新型戦車(後のIS3、4、7、T-10)はゲーム内だと砲塔も車体も距離あると正面は88mmも128mmほとんど貫通可能な箇所がない(貫通可能なほぼ箇所も同じ)。ぶっちゃけ128mm取り回し悪いだけであまり意味なくない?カリウスもヤクトラは酷評してたし
貫通しなくても衝撃波で敵戦車を機能不全にすることは可能ですし(この点はソ連122mmも同じ)ソ連の122mmA19野砲を東部戦線で鹵獲して便利さに気が付いて独海軍で使用していた近しい口径が128mmという事らしい。(要出典)後はトーチカとか対物射撃では88mmより威力が高い位。野砲としては優れていたみたい
対物使用は盲点だった。となるとヤクトラって実質独版ISU-122なのか。それが末期にあってもそりゃ要らんな
カリウス酷評の件は砲云々というよりは信頼性の低すぎる足回りと経験不足の新兵に向けられたものだと思う
一応12.8cm口径の自走砲自体は戦前から研究されてて、最終的にシュタールエミールという形で出てきている。それを(むき出しのマルダーが四駆やヘッツァーになったように)東部戦線の実態に合わせて作り直した結果がヤク虎、ということではないかしらん。
空や海だと戦場で兵器を喪失すれば撃墜や撃沈、兵器が損傷すれば撃破や大破、中破、小破と呼ぶものと思っているのですが、陸の場合は撃破や大破が喪失の意味合いで使われている事が多い様に思います。陸で撃破の1段階上の表現(撃沈や撃墜に並ぶようなもの)が有るのか?撃破、大破、中破等が一般的にどこまで喪失でどこから損傷なのか?皆さんの知識や私見をお聞きしたいです。
撃破は搭乗員が脱出したか全滅したようなイメージ。撃破の一段階上の表現に関しては弾薬庫有爆が該当するような気がする、砲塔が吹き飛んだら中の搭乗員も全滅して、戦車も完全にスクラップになってるだろうし。 ペリスコープ・ハッチ等の破損が小破(戦闘には問題なし)、主砲・砲塔旋回装置や履帯が破損・登場員が負傷すると中破(自軍の拠点に自走して帰ったり、牽引して持ち帰って修理すればまた戦える)、搭乗員が何人か死傷して戦闘能力・移動能力も喪失、持ち帰っても修理が厳しいのが大破のイメージ
陸自のCPXじゃ大破は修理不能で喪失、中破と小破は修理所要時間が異なるって扱いだから、同じ事象を我は大破、敵は撃破と呼び分けているだけでしょ、幕諸を読めば何かしら具体的定義があるのかも知れんが、あの分厚いのをわざわざ読む気にはならんな
アメリカ陸軍/海兵隊なんかだとそもそも大破とか中破とかではなく、○○ killみたいに損傷箇所次第で言い分ける形だったような… 修理不能なレベル(弾薬庫誘爆で戦車が吹っ飛んだときなど)だとcatastrophic kill、エンジンや走行系の損傷で行動不能になればmobility kill、砲関係や火器管制装置の損傷で射撃不能になればfirepower killみたいな感じ
YSとかに参加すると略してMkill、Fkillなんて言ってたな、けどJOASOで海自が絡むとmission kill、functional killで同じ略語を使われるから紛らわしいことこの上ない
以前どっかでT-72は74式以下、72自体素で格上だし現用最新のB3にもなれば74式じゃ逆立ちしても無理だわみたいなやりとりの末にT-72の本命はA型でB型は廉価仕様のカスだからみたいなやりとりを見たんですけど実際どうなんでしょうか?普通にBの方が強化されてる様に思ったのですが
A型よりもB型の方が強いので合ってる。T-72は複合装甲も持ってるし主砲は125ミリ砲、74式は普通の装甲に105ミリ砲だから、単純なスペックでもT-72の方が強いんじゃないかな。生存性に関しても、ぶっちゃけT-72と74式で大差ない(なんなら複合装甲を持ってるT-72の方が優勢)ような気がする。
配備直後の状態で比べると3BM9vsM392なので額面上の貫徹では一応74のが上。ただしあくまでも額面でしかないしそもそもAPFSDSとAPDSなのでやっぱりT-72Aの方が有利だろうね
主砲の話だと、後期まではAPFSDSだけでなくHEATにも対応してないからな74式。HEPはあったけど
平地に10両並べて撃ち合うならT-72有利、山岳や丘陵地で待ち伏せからの反撃行うなら74式有利になるよう意図的に作られてるのとB2以降の両者の改修格差がデカすぎて何とも...。
いやまぁ普通に72相手は厳しいですよねやっぱ。93式APがあるからとも言ってたんですけどどうなんでしょ?ERAで無効化される場合もありますもんね?
93式APFSDSって105ミリ砲のDM33みたいな性能だからなぁ...旧東ドイツのT-72M(ERAも無し)を使った試験で「105ミリ砲のDM33だと至近距離に近づかないと貫通は難しい」みたいな感じだった気がする
所詮105mm級かぁ…。陸自の幹部曰く80の撃破も狙えるとか何とかで。決して74式戦車を貶したいって訳ではないのですが余りにもT-72を舐め腐った様な意見の方々が多い事にうんざりしてしまいまして。ありがとうございます
そら撃破はできるよ?ただWTと同じように弱点を撃てばというあくまで「可能」というお話。この可能を誇張されることがミリタリではよくある。
歩兵でも戦車を撃破できる(めちゃくちゃ危険)とか、F-104でもF-15を模擬空戦で撃墜できる(F-104がF-15より強いわけではない)とか、似たような話はかなりあるよね。
実際に機関砲で滅多撃ちにしてMBTを戦闘不能→放棄に追い込んだ事例がつい最近某国でも起きてるし、腐っても105mmのAPFSDS撃てる74式ならT-72・80どっちにしても撃破も絶対無理では無いっしょ 「撃破」がどのぐらいまでを指すかにもよるけど
履帯を吹き飛ばしたり、真横から撃ったり、エンジンに直撃させればそりゃ無力化達成ミッションキルだよ。だけどもT-72から見た74は「正面ほぼどこでも抜ける」訳で、ね?
↑×2 撃破が無理なんて話はしてないよ。すぐ上で言った通り可能ではあるよ。けど、ただ「可能」というだけで「〇〇の方が強い!」「〇〇で十分」という方向にもってかれることがあるよねという話。
↑誤解を招く書き方して申し訳ない。自分は撃破が無理だとここの中で誰かが言ってるとは思ってないし、「可能というだけで〇〇が強いとかって話に持ってかれる事がある」の部分も(実際そういうイザコザを何度か見たことがあるのもあって)全面的に同意している
可能かどうかなんて言い始めると、極論、人1人とグレネード1個さえあればどんな戦車でも主砲身内に入れたり砲塔ハッチ開けて投げ込むなりで戦車は壊せるから戦車は不要みたいな事になるからやっぱ中立的に情報集めて判断するのが大事。
MとBの話ごちゃ混ぜにしてそうだな廉価どうこうは
既出だったらすみませんT-28(1938)の機関銃手が銃と同じ向きにならないのは仕様ですか?
この板は史実の戦車の話をするスレなんで見てる人が少なめなんよな。質問板かT-28のコメント欄行ったほうが答えてくれる人多そう。そんで見てみたけど、回転銃塔なのに人は前向いたままなんか。確かに変だけど、単純に人ごと回したら膝が車外に飛び出しそうだから仕様っぽいというか、人ごと旋回するT-28無印のほうが人が車外にはみ出ててバグっぽい。
ゲーム内のメルカバには冬季迷彩がありますが、現実のメルカバ...というかイスラエル軍の車両には冬季迷彩はあるのでしょうか?英語などでもメルカバやイスラエル軍の車両の迷彩について検索してみたのですが、砂漠迷彩しか見つからず...
デザートカラー(シナイグレー)単色が基本で、展開地域に応じて各部隊の裁量で色合いを変える程度のバリエーションしかないみたいです。つまり、所謂「迷彩柄」は今は使ってないようです(過去には試験的に3色砂漠迷彩もあった)
イスラエル軍として正式に冬季迷彩がある、って感じではないんですね。回答していただき、ありがとうございます。
現実だと履帯の上の薄い張り出しって何が入ってるんだろう?後ろに行くほど厚くなってるスタイルはよく見るけど
ソ連戦車の自動装填装置とかに使われてる弾薬押し入れるチェーンみたいなの何か分かる人いますか?
いわゆるチェーンラマーのことかな?
"Chain Rammer"で調べると該当するシステムについて出てくるよ。Rammerは日本語だと装填棒のはずそれっぽいウィキペ
2023年仕様のT-80BVMって今実装済みのモデルと比較して何が改良されたんだ?
自爆ドローン対策のジャミング装置を搭載して後退速度も20km/hに上がった?らしい。アリーナAPSを搭載してるって書いてあるサイトもあったけど、写真を見た限りだとそれっぽい装置は見つからなかった。
War Thunderに実装される場合、足回りの変化で終わりそうだけどまあええか
T-90Mって新造と改修での製造どっちが多いんだろう?
欧米のシンクタンクの調査、新造増えてるけどまだまだ少ないだろうって。気になったんだけど今の露軍の部隊内編制ってどうなってるんだろ、砲兵にせよ戦車装甲車にせよチャンポンになっているのだろうか
T−90Aは90Mに改修された事は無いって聞いたけど、記事だと改修されたって書いてある...どっちが正しいんだ?
こいつのリンク先のロシアの研究機関で、「〇〇師団のT-90が引き取られて工場へ、〇〇師団は72B3を代わりに受領」みたいなやつがあるから改造は少なからずあると思う。というか72BもB3に出来ずに手持ちの部品使って72BAに改修して前線行きとか有るから、改修からの前線行きは結構あるんだと思う
100ミリの垂直な装甲板と、50ミリの垂直な装甲板を2枚重ねたものを比較した場合、防御力に差は生まれますか?材質に関してはどちらも同じと仮定しています。
接合面の関係で1枚のモノよりも2枚重ねのモノの方が全体の強度が落ちる為防御力が劣ります。
だから4号戦車が1枚板にしたり、リットリオ級の装甲について2枚重ねがマイナスポイントとして語られるのか...回答していただきありがとうございます。
2枚の装甲の間に空間が空いてない限りは間違いなく100mm1枚だね、ただ空間が空いていると話が変わってくる、特にHEAT系に対しては
空間を開けて2枚の角度も変えると軌道が乱されて徹甲弾にも効果有るからなお良し
場合によっては1枚目を抜けた際に弾体が砕けて大幅に貫徹力を落とす効果もあるぞ!シュルツェンとかはこれを狙ってるね
戦艦の装甲はそういう設計思想が多いね、一枚目二枚目で被帽を破砕して三枚目で受け止めるっていう
HEAT弾に対してスタンドオフ距離を稼ぐのって意味がないのでは?だからこそ中空装甲は廃れてスラットアーマーやチェーンカーテンによる誤作動を狙う方向に移ったわけで。
中空装甲は廃れるどころかもっと多重になって今も現役だよ。
多重空間装甲はむしろAPFSDS対策
多重空間装甲でもNERA系のやつはHEAT対策じゃないか?レオパのD-tekみたいな厚手の板を少数並べたやつはAPFSDS対策だけど
門外漢だから優しく聞いてほしいんだが、その空間装甲の隙間部分に水や樹脂やゴムみたいな、金属とは違う異素材を充填すると力の伝わり方が変わって防御に有効だったりしない?なんか聞いたことがあるような無いような、記憶が曖昧で悪いんだが
複合装甲がまさにそういう仕組み。RHAの間にゴムやらセラミックやらを挟む
WW2期の成形炸薬弾だと信管感度の問題で、逆に「外の薄板で信管が作動して、本装甲の位置でちょうどよくメタルジェットを形成する」なんてことも起きたらしい(故にシュルツェンやソ連戦車の金網が対HEAT装甲として機能したかは『場合によりけり』だったとか)。また空間を挟んだ薄板2枚の装甲は「想定された範囲内の硬芯弾」に対する防御としては有用に働くのだけども、それ以外になると「二枚重ね」の方がまだマシという事例もあったりして…………
このゲームだとAPHE系相手には一枚目で起爆して防げたりする
船舶関係か戦車関係かどっちの領分か悩んだんだけど、戦車運用に関係すると判断してこっちに質問投げる。日本で輸入された菱型戦車が神戸港から横浜港まで、27t前後の大重量でも普通に船舶輸送ができていて、「貨物船のデリッククレーンの能力の問題で日本の戦車は大重量化に制限があったと解説されることがあるが、実際は(約)30トン級の戦車が問題なく輸送できていることは興味深い」と日の丸の轍の記事にあるんだが、これはどう判断すべきなんだろうか。日本陸軍戦車は大型化できなかったってのは事実ではないと判断できるのか、それとも場合によっては重量級戦車も運用できなくは無いけど軽い方が望ましい事情があって、現実には大重量化にはある程度制限があったのか。もしかして戦車が専門な人なら普通に知ってるのかもしれんけど、割と自分は門外漢気味だからよくわからんの…
神戸港にしろ横浜港にしろ平時の内地の大港湾だからなぁ… 地上の港湾設備がちゃんとしているならできるだろうけど実戦ではそうとは限らないってのと、鉄道輸送も想定しているはずなのでやっぱその辺が影響してるんじゃないだろうか。平時に一両を港から港に輸送するのと、戦時に部隊単位で港があるかどうかもわからんところに送るのじゃ話が違うだろうし
国外の派遣先を考えるとやっぱり厳しいか…防備の厳しい重要拠点の巨大港の確保が前提になってしまうか否かで戦略的に影響大きそうだものな。あと鉄道輸送の利便についてはさっぱり忘れてたサンクス 鉄道貨車のチキが平時35t、戦時は制限緩めて40tだから、戦車の重量を15~20t程度に抑えれば、九七式みたいに中戦車クラスでも貨車一両に戦車二両搭載で運べるのは確かに大事だわ…
日本国内の港では問題なくても、日本国外に持っていくとなると現地のクレーンや日本陸軍が運用・運搬していたクレーンでは難しかったとか?あと満州や東南アジアで戦車を使うとしたら舗装されてないような場所で運用することもあっただろうから、そうなると重い戦車の採用には消極的だったとか?
言われてみれば、足回りの事情は気になるな。悪路に強い無限軌道ではあっても、あまり道が悪いとどうなのかってのはあるんだろうか…自分のつけた下の枝で戦車揚陸艦が戦中に出てきたじゃん?って書いたが、船首から飛び出した先が砂浜だと、確かに戦車でもあまり重量があると厳しいのかと思えてきた。装輪とはいえ現代車両のMCVが、砂浜を大変そうに走ってる映像見ると砂浜って大変なんだなと…上の方でも鉄道輸送を忘れてたって書いたが、港の積み下ろし以外の場面をさっぱり忘れてたかも…
米軍のシャーマンは30tですから、海岸に直接揚陸するために「20t級に抑えなければ」というのは少し理由として弱いと思いますね
戦前でも26tの九五式重戦車を北満試験のために満州へ輸送してるし、太平洋戦争初期には約数十tの重砲の部品やら砲身やらを大連に陸揚げして、対ソ連用に満州へ配備している。そもそも、輸送の話は戦後の後付け
船の方は多少(本当に少しだけ)調べて知識はあるんだが、現実の積載作業を考えると確かに船舶のクレーンの所為にするのは違うんじゃない?と個人的には疑問がある説ではあるんだ(昔は何となく信じてたけどね)。だって港の設備が充実してれば良くない?船舶のデリックはあまり巨大なのは搭載できないかもしれないけど、そもそも港湾設備の側で十分な大容量クレーンとかが設置されてればそれで大型戦車も積み下ろしできる気はするし、設備が弱いか皆無の場所でも、それこそ戦中は戦車揚陸艦が登場したんだから新型大重量戦車が輸送不可ってことは無いんじゃ?と思ってしまうんだが。
こんなに早くレスが付くと思わなくて、なんか後から長文で理屈捏ねてるみたいになってしまってスマン。書き込みが遅くなったが、木のすぐ下に補足でつける枝のつもりだった。
ソースを見つけられないんだがその戦車揚陸艦(二等輸送艦)では三式中戦車級の重量の戦車は揚陸不可能だった記憶があるんだ
輸送どうこうというより、日本軍の架橋能力的に重い戦車を前線で運用するのが難しかったみたいな話じゃなかったっけ?自分は門外漢なんで詳しいことは言えんが…
チハ車を調べてたら架橋の話出てきた。チハ開発の時期の「甲車載式架橋器材」が最大16tまで、荒天時の安全マージンを考えて12tまでの対応、そして実際にチハは開発段階では12tまでに抑えて欲しいと要望が出つつ、最終的に15t級戦車になったと考えると確かに架橋も問題かもしれない。ただ、架橋という限られた要素だけで進化する戦車の性能に枷を付け続けるだろうか?と考えると疑問も無くはない。1941年に新耐重橋(10t橋・20t橋)というのが登場していて、新型中戦車のチヘ(17t級)は登場が遅れたとはいえ開発は1940年代初頭なので、架橋機材は必要に応じて戦車に合わせて新型が開発されていった可能性もあるかも。私見だけども…
輸送以前に兵器は軽い方が安くてたくさん作りやすいから日本陸軍はたくさん作りにくい重い戦車を嫌った。あと工作精度が低いので重い戦車を軽快に動かすための変速機が作れなかった。いくら性能がよくたって動かせない戦車なんてただのガラクタだからね。輸送に関しては大陸方面限定だけど、大連や釜山の100トンクレーンを抱える港を確保しているし、実際に20t以上の重砲を多数持ち込んで対ソ連用に配備してる。そもそも日本陸軍は対ソ連がメインで、太平洋戦争は海軍の役割と考えていたらしくて、南方の島々で戦うことを想定してない。実は太平洋戦争開戦時の上陸戦は付け焼き刃のアドリブで真っ当に訓練してない
そもそも日本軍の戦車整備自体、どういうことがしたいという運用面ではなく(運用機材含む)調達面の利点で「軽くて小さいのがいい」というのに引き摺られた感じがするのがなんとも。新様式中戦車選定の時にも、チホ車開発の時にも戦術面ではなく「コストか性能か」で参本と戦車学校が延々とあーだこーだやってたわりには、独ソ戦の戦訓が入ってきた頃になると突然25t級とか35t級がポンと出てくるを見ると、デリックや門橋みたいな設備の制約というのは本当に「細かな問題」なのではないかと…。
ゲームだと西側MBTの側面装甲がWW2の戦車に鼻で笑われる程極薄だけど、現実でもこんなもんなの?東側に比べて図体はデカいけど10~20tも重いのに素の装甲圧が半分以下しかないし、複合装甲部分も砲塔防御はどっこいで車体正面防御は若干負けってのはなんか釈然としないんだけど。。
まあガタイが違い過ぎるのが原因の一つ、サイズも二回りくらい大きいし。とはいえ側面は露も戦車砲弾には抜かれるから実質大差ないし、ゲームの正面装甲はERA+大祖国バイアスが炸裂した結果なんで真に受けるだけ無駄。抜けても実物みたいにビックリ箱にならない時点で察するべき
普通にWTでも急所扱いだろうが車体下部は
枝の言ってることめちゃくちゃで笑えねえ ソ連MBTでも車体下部抜かれたら弾薬庫まで破片行ってそのまま消し飛ぶわ 適当言うのはやめーや
大きさ2倍で面積4倍重さ8倍みたいな法則のアレコレで、側面の薄さに関係無く元から重いんだろうねぇ。90式なんかは現実だと砲塔側面で30ミリだか35ミリ機関砲にギリ耐えるくらいだった気がするし、10式も側面?で14.5ミリ機関銃にギリ耐えるくらいの要求だった気がするから、側面の薄さは意外とあってる気がする。
10の側面防御が想定してる機関銃の口径って公開されてたっけ? あと射距離だよな。至近の14.5mmに耐えるなら50mm近い防御力になるし中戦車としてはいい部類になりそう
公開されてなかったわ、すまぬ...14.5ミリと明言されてないので、運営は12.7ミリを想定したっぽい
まぁ付加装甲の重量から考えると、実車の素の側面防御はRHA換算50mmくらいあってもおかしくないんだけどねぇ…防衛省からは想定する口径と距離は絶対明言されないだろうしゲームへの反映は難しいだろうな…
まず守るべき面積の差を考えてみろよ。エイブラムスなんか4人砲塔なのもあって一番重い砲塔正面装甲の重量が増すばかりで、車体側面(これもデカい)に余裕なんかない。小型化すれば防御力も上げられるってだけの話
実際にエイブラがブラッドレーの機関砲(弾種は忘れた)に誤射されて行動不能になってる例があるし、MBTの側面は基本WW2末期の重戦車よりかは薄いと思うよ
攻撃兵器が進歩したことで、装甲として有効性のラインが高くなってるのもポイントだったりするんかなーなんて。戦中だったらある程度は無茶しても硬くした分はそれなりに有効だろうけど、現代はAPFSDSも携行ロケット・ミサイルも進化してるし、空からも高速高精度でミサイル・ロケット飛んできて、銃撃すら20~30mm機関砲クラスが当然とくれば、厳しいんじゃなかろうか。とりあえず最低限として戦車戦である程度頼れる正面装甲は持たせようとしたら、あとは他の面には現代レベルで堅いと言える装甲を回せる重量の余裕がないのかもしれん。
最近はめちゃくちゃ暑いですが、北アフリカ戦線の戦車兵はどうやって昼間の暑さを凌いでいたのでしょうか?太陽がガンガン照りつける地域で鉄の塊である戦車に乗っていたら暑いを通り越して殺人的に熱そうですし、調べると「湿度は低いからそこまで熱くない、涼しい」みたいな答えもあったのですが、熱したフライパンみたいな場所で涼しさを感じられるものなのでしょうか...?
自分も前から気になってたけどハッチやらの開口部を開けてひたすら耐えるしかないみたいですね…BMP1のwikiとか見るとアフガン侵攻の時にあまりに暑いからハッチ開けて運用してたとか書いてるし、砂漠だと飲み水も貴重だろうし大変そう
非稼働状態では割と日陰ができて楽なんて話もあるのでそれも間違いではないはずだが、それでも普通に暑苦しいし、移動中は砂塵も吹き込むし、車長は日光浴させられるしでヨーロッパ戦線より地獄。冷戦期に入ると車載クーラーも実用化が始まるけれど、基本的に対策は換気以外に手はない。北アフリカ戦線初期には、あの暑苦しい制服(それでも多くは地中海向けに調整されたものだが)で送られたドイツ兵がイタリア兵の制服をあの手この手で手に入れようとしたり、薄着にして対応するのも重要。略帽も目が潰れるほど不向きだったので、バイザー付きに変わった
イギリス軍が紅茶を飲むようになったのは補給される飲料水の独特の風味を誤魔化す意味もあったとかって聞いた アフリカ戦線で後方から金属缶で運ばれてくる飲料水はさぞ鉄分が豊富だったに違いない
ドイツの科学力でなんとかしたわけじゃなくて、とにかく普通に出来ることをやった感じなんですね...
キングタイガーの起動輪と履帯で疑問何ですけども。初期型の9枚歯、後期型の18枚歯とあるみたいですが後期型18枚歯用の履帯を初期型9枚歯起動輪に装着みたいな事って出来るんですかね?
warthunderでは砲弾が砲身に当たると、先端が裂けて発射不能になりますが、現実でも砲身はあんなふうに裂けますか?
WTみたいにお花が開くのは、砲身が損傷したまま発砲して、弾がつっかえてガス圧に砲身が耐えられなくなったり、途中で炸裂した場合になるみたいだね。他にはきれいに真っ二つに裂けたりとかもある 砲身に弾が当たっただけだとポッキリ折れたりきれいに穴だけ開いたり、これもまたいろいろ
https://posfie.com/@FHSWman/p/fmjl8mh いろいろな事例が紹介されているまとめ
長いので格納
海外国内を問わない軍事クラスタで散見される「現代において傾斜装甲は無意味」という意見についてなのですが、APFSDSが跳弾しないこと、入射角がきつくても垂直に近い角度になるように浸徹していくことなどが理由として挙げられていることが多いです。

ですが、下記の画像のように、基本的にAPFSDSは直進するように思われます。
であるならば、見かけ上の装甲厚のかさ増しや、形状を少しでも球形に近づけることで単位容積あたりを囲むのに必要な装甲板を減らすことができるという利点は未だ有効なのではないでしょうか?実際、90式や初期レオパルト2などの垂直装甲の時代を経て、最新鋭MBTの装甲には再び傾斜装甲が取り入れられています。
個人的に「傾斜装甲は無意味」という意見に関して最も有力な根拠は、「現代MBTはそもそも正面以外の対APFSDS防護を考えていないため、一方向のみからの被弾を考えるなら傾斜装甲にする意味がない」ではないかと思っています。
この主張をしている人を見たことはありませんが...
見かけの装甲厚の増加って計算してみると板面積が垂直装甲に比べて増えるから、結局重量は垂直と同じになるんだよね。で、壁が斜めの使いにくい車内空間が残る。木主が骨のある理系なら見かけの装甲厚を高さで積分して幅をかけて体積求めてみ。垂直装甲と傾斜装甲が厳密に同じ体積(=同じ質量)になるという結果が出るはずだ。
今でも小銃弾や機関砲弾に対しては傾斜装甲は有効なはずで、IFVとかAPCが車体前部上面とかで傾斜した装甲を使ってるけど、これはどうせ天板で覆わなければいけないので天板を傾斜させて正面装甲の面積を減らそうという発想にみえる。
ついでにいうとWTで10式戦車とかをX線ビューで見ると垂直装甲にみえて内部の複合装甲は傾斜させててるけど、跳弾狙いではないから傾斜装甲と呼ばれてないだけだな。
一応理系です。文章が下手で申し訳ありません。おっしゃる通り、実質装甲厚が等しい垂直装甲と傾斜装甲の体積(=重量)は等しくなります(高さと底辺長が等しい平行四辺形はどんな形でも面積が等しいため)
傾斜装甲による見かけ上の装甲厚の向上という表現は、絶対的な装甲厚(垂直な厚さ)をそのままに傾斜させれば正面からの砲弾に対する実質装甲厚が向上するという意味で使いました。このとき、正面装甲だけで考えれば重量は増えますが(装甲が長くなるため)、傾斜装甲は正面装甲と天板または側面の一部を兼任できます。もしも天板や側面にも正面と同等の装甲を施す必要があるならば、傾斜装甲は防御力の向上と軽量化を両立できると言いたかったのです。
現実では天板/側面に正面装甲に匹敵する防御が求められることはないため、実際に私の方法で軽量化できることはほぼありませんが...
「全周を同じ装甲厚で覆うなら球形に近づけば近づくほど軽量化できる」のですが、「現実では正面装甲だけを重視するので、それなら垂直でも傾斜でも重さは変わらない」という感じでしょうか。
傾斜装甲の内側のスペースは利用しづらく、結局は実質的に利用できる容積が減ってしまうという指摘は私もその通りだと思います。
(戦車砲に対しては)跳弾誘発というメリットがなくなり、全周防護も廃れた現代では、傾斜装甲のメリットは大きく減ったという認識でいいのでしょうか。
だいたいその認識を自分はしている。全周硬くしようと思って球形に近くなった例でいくとObject 279とかになるんでないかな。APFSDSとかになると傾斜装甲に食い込む方向に曲がるので見かけ装甲厚以下の性能になるとか言われてるけど、詳しい人に解説を任せたい。
少なくともレオパルド2や90式、10式に採用されている拘束セラミック装甲は小さい6角形(ハニカム型)のセラミックプレートが並べられているので傾斜させ過ぎると割れるセラミックの量が多く、かなりの範囲の装甲が対弾性を失うor低下するので垂直に近いようにする他ない、レオ2A5以降や10式も楔形装甲になっているがその部分は空間装甲でその後ろに本命のほぼ垂直の装甲がある
下の枝でも触れられてるけど、要点を話すと
現代において複合装甲は無意味というのは半分間違いで半分正解
・恐らくGen2MBTは避弾経始を意識された戦車が多く、その点について現代では無意味と言われてるものが多いと思われる。
・現代の複合装甲においてセラミックは必須だが傾斜装甲にした時のデメリットが大きい
「現代において傾斜装甲は無意味」というのがまず間違いで、実際に,砲弾の試験では傾斜した複数枚の装甲からなる標的もあり、装甲の傾斜は依然として配慮が必要な対象であるのは間違いない。
>基本的にAPFSDSは直進するように思われます
これはその通りで、厚くて均一な鋼板の内部では、論文とかシミュレーションとかみてても概ね直進する。あとは,厳密には入射時にも若干食い込むような動きを見せることもあるがほとんど無視できる。但し、射出時には斜めに進み姿勢を崩すことがある(後述)
>見かけ上の装甲厚のかさ増しや、形状を少しでも球形に近づけることで単位容積あたりを囲むのに必要な装甲板を減らすことができるという利点は未だ有効なのではないでしょうか?

大戦期の戦車で装甲を傾斜させるのは,天板の質量を省く効果より、同じ見かけの厚さでも防御力が向上することを狙ったものだと思う。これは,従来型の徹甲弾では傾斜があると弾が外側に逃げる動きをして(跳弾とは異なる)、視線方向の厚さ以上の防護効果をもたらすため。ところが、APFSDSの場合は出口側で最も薄い方向に抜け出す動きをするので、傾けると視線方向の厚みに対して実効的な厚さが減ってしまう(図)(この斜めの力で姿勢が崩れる)。更に、薄板は打ち抜く破壊モードが起こりやすくなり、プラグ状に打ち抜く破壊モードに弱いセラミックスと相性が悪い。枝2の言う複数タイルが割れるというのも相性の悪いポイントの一つ(但し10式は衝突時の熱と圧力で割れたタイルが再生するとかいうので当てはまらない可能性あり)。ということで、セラミックス装甲 vs. APFSDSの組み合わせにおいては,傾斜させると害が大きい。
>形状を少しでも球形に近づけることで単位容積あたりを囲むのに必要な装甲板を減らすことができる
セラミックスは自在な形状にするのが難しく極力単純な形状にしたい。例えば10式は防盾周りの複雑な部位は防弾鋼で出来ている
>最新鋭MBTの装甲には再び傾斜装甲が取り入れられています
どの戦車のどの部位の装甲を想定しているのかは分からないけど、いわゆる伝統的な傾斜装甲ではない可能性には注意が必要だと思う。ERAやNERAは砲弾の軸に対し横から力を加えるために、原理上傾斜させないと意味がないから傾けてる。あと,ガワの表面が傾いていても、ただのカバーである可能性にも注意が必要
取っ散らかっていたので補足
まず、装甲は想定する対象との組合せで傾斜の効果が変わってくる
A. APFSDS vs セラミックス:先述の理由から傾けない方が良い
B. APFSDS vs 防弾鋼板:抜かれること前提なら、傾斜装甲にすると抜けた後の弾体の姿勢を崩せる。抜かれないことが目的なら垂直が良い
C. 従来徹甲弾 vs 防弾鋼板:傾斜させると見かけの厚さ以上の防御力を発揮する
D. APFSDS vs NERA/ERA:傾けないと効果がない
E. ただのカバー vs 草木:傾けた方が立木や草の排除には適してると思う。あとデザイン性
この他、傾斜させる理由には次のものがある
F. 製造を容易にする:一般に薄い方が製造難易度は低い。よって見かけの厚さが同じなら傾斜した薄板の方が製造難易度は低い。しかし現代だと、防弾鋼板は、製造技術の向上・生産数が少なく生産性の要求が弱いことから利点としては弱い。セラミックスは複雑な形状にするのが難しいのでかえって製造難易度が上がる。
G. 天板の面積を減らせる:確かに内部容積一定なら傾斜させると天板面積が減らせる。でも、有効に使える容積一定の条件下では差は縮むし、最大幅は増大する。ということでどの時代でもこの効果は求めてなかったんじゃないかなぁ?(フワフワした表現)特に側面装甲は、あまり傾けると最大幅が広がって鉄道輸送上の制限に引っかかってしまうし立木・岩等にも引っかかりやすくなる。現代だと,前面装甲がずば抜けて厚いので多少天板や側面装甲を減らしてもほとんど誤差だと思われる。ただエイブラムスの砲塔正面は、NERAの都合もあるかもしれないが多少側面装甲の削減を意識しているかもしれない?

H. 正面装甲の高さを減らせる:K2とかで顕著だが、砲塔天板を大傾斜の傾斜装甲とすることで正面装甲の高さを減らす効果を狙ったケースも。重量低減効果は割とあると思われる。但し、K2なら突出した砲の部分は弱点になるし、多少上からから撃たれたら簡単に抜かれそうでちょっと不安ではある(個人の感想)。実際、90式プロトタイプでは類似の配置になっていたが、最終的な配置はご存じの通り。多分理想的な状況以外では不利な点が多いんじゃないかなぁ?
ということで、
・「現代において傾斜装甲は無意味」というのは誤り。上記Bの抜かれる事前提のケースでは斜めにした方が良い。また、一般的ではないがHも現代の傾斜装甲と言えるかもしれない
・一方で、従来の利点の多くは技術・材料の変化等で無くなった/欠点が目立つようになったのも事実
整理ありがとー。Hは多分自分が出した話だけど、MarderとかBMPとかのフロントエンジンな軽装甲車両の車体前部上面の話をしていて、Cに相当するのかな。
T72シリーズ車体正面は薄い鋼板と空間装甲のミルフィーユだけどBを狙ったのと鋼板を抜いた瞬間に圧から解放されて弾体にダメージ与えるのが狙いらしい。大傾斜必須だから砲塔は採用してない
傾斜と戦車砲のAPFSDS防御の関係主眼で書いていたので記載してない要素は結構あります… ↑↑あのクラスの小口径機関砲防御組はC+H+跳弾+操縦席の下方視界確保の一石四鳥って感じじゃないかなぁ…しかし実厚11mm、視線方向45mmの装甲が70mm以上の効果を発揮するのすごい (小並)
傾斜複合装甲の難点である「曲面や角が増え容積が複雑になり合わせたセラミック加工が困難」はT-64系列あたりで既に極まってるのが面白いよな。鋳造装甲との組み合わせで傾斜を最大効率で盛り込もうとして、結果如何に詰め込むかに躍起になってる。ボール状のセラミックを埋め込む形を取ったり、後にはチタン円筒で拘束したり。逆に砲塔天板を頭頂部盛り上がらせてお椀型にしたり、車体前面に燃料タンクを嵌め込むのは複合装甲以前からのスタンダードな形の継承に収まっている
エイブラムスをモデリングしているのですが、エイブラムスの砲塔後部のバスルラックが両側面後部および砲塔背面まで全て一体になっているモデルで(両側面と背面それぞれに別々にラックがついているモデルではない)、バスルラックの底面が網または格子状になっている根拠となる実車の画像ってあるんでしょうか?プラモデルのものなら見つかるのですが、実車はいつも荷物が満載で、底面が写っている画像が見つかりません。
「M1 Abrams factory」って検索したら生産・整備工場に居るエイブラムス(もちろん荷物なんかは搭載してない)の写真や動画がたくさん出てきたから、探したら木主が探してる写真がその中にあるかも?あとエジプトでもライセンス生産してるらしいなら、アラビア語で検索してみるのも良いかも。
ありがとうございます!M1 Abrams Factoryで調べて見つけた画像で露出とコントラスト調整して確認できました!Gramercy!(WTボイス)(激似)
タンデムHEATはERA対策で、2重装甲には原則意味がないという認識でいいんだろうか?主装甲|空間30cm|外側装甲50mm みたいな構成だと外側の装甲に主弾頭が通るほどの穴は開かないと思うんだよね
メタルジェットは鉛筆ほどの太さだから二重装甲には原則無意味。
対戦車火器では先駆弾頭はHEATが多いイメージで、シーバスター弾頭みたいな自己鍛造弾の先駆弾頭はあんまりないよなと思ったんだよね
ベルリン戦とかの1号戦車に75mm砲積んだやつとか実装して欲しい
ティーガー、パンター、王虎のエンジンについての質問です。ティーガーとパンターの初期エンジンは650馬力で、後に700馬力の新型エンジンを搭載、しかし信頼性がイマイチで600馬力にデチューンした...と聞いたのですが、700馬力から600馬力に減らしたのなら、650馬力のままでも良かったんじゃ...?と思ってしまいます。1つ目.650馬力のエンジンよりも700馬力(600馬力)のエンジンの方が燃費や信頼性が良かったのか、はたまた650馬力エンジンには何か致命的な問題があったのでしょうか?2つ目.それと、650馬力の方はデチューン等はされていないのでしょうか?