7章 発達心理学 課題1 臨界期についての補足 環境からの刺激に応じて神経回路の再編、組み替えが最も強く見られる時期である。教科書に書いてある通り学習に多大な努力が要求される時期も臨界期である。だが環境以外にも、臨界期中の動物において片方の目を継続的に閉じておくと、それに対応する神経細胞の反応が減衰するため、閉じていた目は見えづらくなります。でも臨界期後に同様な実験をすると、閉じていた目でも物を見ることができます。このように環境以外にも機能にも臨界期が存在すると思った。 リンク
教科書には確かに環境に左右される時期は臨界期が存在する、そしてそして人間にとっても重要な役割の時に臨界期があるかもしれないと書かれていて人間だけでなく動物も関係あるのではと思い少しでも似た類を作って比べられる要素があれば補足説明そして臨界期の一例として出せると思った。
課題2 ピアジェの発達段階について紹介します。 ピアジェの定義した発達段階は、特に幼児の認知発達理論で多大な功績を残したスイス出身の著名な心理学者、ジャン・ピアジェによって提唱された理論です。フロイトの「リビドー発達段階理論」や、エリクソンの「心理社会的発達理論」と並んで、3大発達段階説のひとつとされている。 ピアジェの発達段階には4つに区分されている。「感覚運動期」、「前操作期」、「具体的操作期」、「形式的操作期」がある。 感覚運動期は0歳から2歳までの物事を理解しようとする行動のことを指し、前操作期は2歳から7歳の操作はするが、処理が完全ではないため、前操作と呼ばれ、自分の視点から見ることでしか見れず、まだ相手視点から物事を考えられないことを指していて、具体的操作期は、他人の立場や気持ちを考えられるようになり、コミュニケーション能力や共感力が発達していくことを指し仮説や推論といったことができ、科学や哲学の問題について考えることも可能であることを指します。 これらは、「右肩上がりの発達観」に該当するものだと考えた。 リンク
課題1: エリクソンの理論は大切なのですが、この教科書の範囲ではそこまで知る必要はないということなのでしょう。教科書の範囲でわからないこと、知っておくべきことはもうないでしょうか。私には一つあります。誰か見つけてくれないかなぁと思っています。 課題2: ポルトマンの学説で有名なのは「生理的早産」という概念で、人が未熟な状態で生まれてくるという点を強調したものです。知っておくとよい学説です。さて、これが発達段階論ということのようですが、どこがそうなのでしょうか。発達段階論の本質的特徴ってなんなのでしょうね。誰か明確にしてくれないかなぁ。他の二つについても。
4点差し上げます。
課題1 知覚的狭窄化についての補足情報 赤ちゃんが猿の顔を区別できたり、L・Rの音声が区別できるのは乳児の方が成人よりも音韻の弁別や顔の弁別機能が優れているからである。(弁別とは、分けるということです。)しかしこの弁別能力は、乳児が1歳になる頃には失われる。日常生活において使わない弁別能力を次第に弱めていくことを知覚的狭窄化とよぶ。 出典:中道圭人・小川翔大(2021)「教育職・心理職のための発達心理学」38-39 ナカニシヤ出版.
教科書には、なぜ乳児が顔の区別や言語の区別ができるのかの記載がない。そのため、なぜ発達に伴ってその区別ができなくなるのかわからなかった。この情報を追加することで、乳児が成人よりも弁別機能が優れていて、その機能は発達に伴って弱くなるため区別できなくなるということがわかる。加えて、教科書には「必要のなくなった能力を失う過程のことを知覚的狭窄化と読んでいる」とある。しかし実際には、能力を失ったのではなく弁別機能が弱まったということである。そのため、教科書の記載は、「何かを失うことで1つに特化する」ではなく「1つの機能が弱まることで、1つに特化する」とした方が誤解の生まない記載になると考える。
課題2 ハヴィガーストの学説を紹介する。 ハヴィガーストは、教育学の立場から、人生上の様々な時点で立ち現れてくる学び獲得すべき事柄を発達課題と呼んだ。生涯の各時点で表れるそれらの課題を成し遂げ獲得していけば、より幸福で成功に満ちた人生を歩めるようになるという。ハヴィガーストは人間の生涯を幼児期、児童期、青年期、壮年初期、中年期、老年期と6つにの段階に分けた。 この学説は生涯における課題を列挙しその課題をこなしていく過程とした、円環としての生涯発達に該当すると考える。 出典:岡田斉・小山内秀和(2022)「心理学と心理的支援」114.
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1私は、シナプスの刈り込みという言葉について調べた。理由は、教科書に刈り込みは何のために生じるかというのに対して、シナプスが無くなることにより、正確で精緻な処理が可能だろうなとど、予測のような語尾だったため、他にも起こる現象がないか調べ、教科書にない情報を知るためだ。調べると、参照した論文によると、このシナプスの刈り込みの異常によって、自閉症スペクトラムや統合失調症という精神神経疾患が起こることもあると書かれている。 参照文献 渡邉 貴樹,上阪 直史,狩野 方伸 生後発達期の小脳におけるシナプス刈り込みのメカニズム Journal of Japanese Biochemical Society 88(5)621-629 (2016) 2脳科学的発達感に関することについて調べた。教科書は、言語認知や顔認知という、具体的な能力についてあげていた。私は、脳の機能について調べた。乳幼児期には、高度な認知機能をもつ、前頭連合野の発達は10歳でピークを迎えるが、記憶を担う海馬という部分は、生涯を通じて働いているとある。前頭連合野の発達は、失われてしまうが、他の海馬の部分はまだ機能していくということだ。これは、脳科学的発達観の失うことこそが発達の言葉通りで、極度な認知機能を失うことで、特定の時期つまり、10歳からは、記憶が大事ということで海馬が働くという能力を得るという脳科学的発達観の考え方になっている。 参照文献 緩利 誠 科学の成果を子ども研究に応用するための課題。 -学校カリキュラムへの示唆を中心に- 子ども社会研究 13 72-83
7章 発達心理学 課題1ライフタスクについての補足情報です。 エリクソンのライフタスクには8つある。 ①乳児期(0~2歳)親や周りの大人の愛情を受け、世話をされることによって、基本的な信頼を形成させる時期。ライフタスク:基本的信頼 ②幼児期(3~4歳)周囲の人や物、自然などの環境と関わり、全身で感じることにつながる体験を繰り返すことで自我が芽生える時期。ライフタスク:自律性 遊戯期(5~7歳)幼稚園や保育園での同世代の子供との関わりが増え、外の世界に興味を持つ時期。ライフタスク:自発性 ④学童期(8~12歳)小学校に通って勉強を始めとしたさまざまなことを習得する時期。ライフタスク:勤勉性 ⑤青年期(13~22歳) 思春期である青年期は、自意識と客観的事実との違いに悩み始める時期。ライフタスク:自我同一性 ⑥前成人期(23~34歳) 自分を確立していき、友人や社会、恋愛などにおいて信頼できる人たちとの仲を深めていく時期。ライフタスク親密性 ⑦成人期(35~60歳) 次の世代を支えていくものに積極的に関心を持つ「世代性」の発達が重要。生殖性 ⑧老年期(61歳~)老年期では多くの人が退職し、子育てを終えて老後の生活を始める人が多い。ライフタスク:統合性 出典:https://psychologist.x0.com/terms/144.html 補足理由:教科書には「人生とはライフタスクを次々とこなしていく過程である」としか書いていなかった。エリクソンのライフタスクとは何なのか具体的にわからなかったので補足した。補足することによって、ライフタスクが具体的にわかり何をしたら発達していくかが分かる。
課題2 コールバーグの道徳性発達理論について紹介する。年齢による認知発達に応じて、必要な社会的経験をすることによって、必要な価値観や知識を身に付けていくことで道徳判断が発達するという考え方である。人間の道徳性の発達は、文化を超えて不偏的に3つのレベルと6つの段階を持つというものである。必ず1つずつ段階を上がっていき、そして1度上がれば、もうそれ以前の段階には戻ることができない。 レベル1慣習以前のレベル 第一段階:「罰と服従志向」 悪いことをして罰を与えられることを避けようとする考え。 第二段階:「相対主義志向」 あなたが私の背中を書いてくれたから、私も書いてあげるといった相互性の段階。 レベル2慣習的レベル 第三段階:「対人関係の調和あるは良い子志向」 良い子であることによって承認を勝ち得ようとする段階。 第四段階:「法と秩序志向」 正しい行動とは、自分の義務を果たし、権威を尊重し、既存の社会的秩序を、秩序そのもののために維持することにあると考える段階。 レベル3自律的・脱慣習的レベル 第五段階:「社会契約的遵法主義志向」 秩序そのものを重んじるのではなく、法を合意のよって変更できることを重視する段階。 第六段階:「普遍的な倫理的原理志向」 人間の尊厳性の尊重という原理から個々具体的な場面における道徳を考える段階。 1~6の段階を踏むことによって発達しているから、右肩上がりの発達観に該当している。 出典:https://core.ac.uk/download/pdf/148080407.pdf
第7章 発達心理学 課題1 ライフサイクルについての補足 エリクソンは個人と周囲の人とのかかわりという心理社会的な視点から、生涯にわたる8つの発達段階をとらえるライフスタイル論を提唱した。その各発達段階には段階特有の心理社会的危機と発達課題(ライフタスク)がある。心理社会的危機とは、ある段階において特定の人との関係性が重要であり、その代わりを通してポジティブな側面とネガティブな側面の間で板挟みになる葛藤状態を指す。その各段階における心理社会的危機が解決されると、その段階に対応する人間の強さを獲得したとみなされる。 出典:相馬花恵・板口典弘(2022)「ステップアップ心理学シリーズ発達心理学 心の展開とその支援」講談社
補足した理由として、教科書ではライフサイクルについて、ライフタスクをこなしていく過程や生涯発達における課題としか記されていないため、エリクソンのライフサイクル論についての情報を追加することで、教科書を理解する助けになると考えた。
課題2 A.L.ゲセルの成熟優位説を紹介する。 A.L.ゲセルは生まれてからの経験が発達に及ぼす影響よりも、個人内の成熟(身体的成熟などの遺伝的にプログラムされた要因)がもたらす影響のほうが大きいと考え、一卵性双生児を対象とした実験を行った。 その実験とは、一卵性双生児の子供に階段上りの訓練を実施し、その訓練の効果を調べるというものだ。実験としては、双生児の一方(A)は生後45週目から訓練をはじめ、もう片方(B)はAが訓練を終えた後の生後53週目から訓練を始めた。 実験結果は、Aは課題をクリアするまでに25回の訓練をした一方で、Bはわずか9回の訓練でクリアした。生まれた後の環境のみが発達に影響するならば、遺伝的に同一である二人において訓練開始時期が早かったAは、Bよりも成績が良くなるはずが、早期からの訓練の効果は低く、身体的な成熟を待ったBのほうが短期間で階段上りができるようになったことが示された。 私ははじめこの考え方は、生涯発達における課題(ライフタスク)を次々とこなしていく過程である「円環としての生涯発達」であると考えた。しかし、この実験結果からは階段上りというライフタスクをこなしても、身体の成熟を待ったほうがタスクをこなす回数が早いというところで、ライフタスクをこなしていく過程とは関係ないため「円環としての生涯発達」でない。これは、段階的に身体が成熟していくにつれ個人内の成熟にもたらすという点から、「右肩上がりの発達段階論」であると考えた。
出典:相馬花恵・板口典弘(2022)「ステップアップ心理学シリーズ発達心理学 心の展開とその支援」講談社
7章 発達心理学 課題1 ライフサイクルについての追加情報 エリクソンのライフサイクル論は、フロイトの発達観が思春期までを対象とし、心理‐性的・心理‐生物学的であったのに対し、個人の発達は社会との相互作用で起こるとする「心理‐社会的側面」を重視し、生涯発達理論に拡張したものである。この理論では、特定の人生課題=発達課題がある8つの「発達段階」を質的変化として捉えた。 1.乳児期 基本的信頼/不信 2.幼児期 自律性/恥、疑惑 3.遊戯期 自発性/罪悪感 4.学童期 勤勉性/劣等感 5.青年期 自我同一性/拡散 6.前成人期 親密性/孤独 7.成人期 生殖性(次世代育成能力)/停滞 8.老年期 統合性/絶望 出典:https://psychologist.x0.com/terms/144.html#1
エリクソンのライフサイクルがどのようなものかを、明確に示すことで、円環としての生涯発達の理解が深まると考えたからだ。
課題2 私は、多段階形成理論について紹介する。この理論は、人は成人してからも知性や意識が発達し、生涯にわたって成長し続けられるという考え方が前提になって、成人以降の人が持つ心の発達に着目した分野である。人の成長・発達には大きく分けて5つの段階がある。 1.「具体的思考段階」 言語を習得した子供・未成年が該当。よって、成人は第二段階移行に分類される。 2.「道具主義段階」 他人の立場でものごとを理解することが難しく、他人を道具のようにみなす。 3.「他者依存段階」 他人の立場は理解できるものの、自らの価値基準が定まっていない。組織では、上野決定に無条件に 従いがち。自律的に行動できない。 4.「自己主導段階」 価値基準がはっきりと定まり、他人の考えを尊重しつつ自分の判断で行動できる。 5.「自己変容・相互発達段階」 他人の価値基準を柔軟に受け入れ、他人との関わりあいの中で自分・他人の両方の成長を促すことが できる。
1~5段階の発達段階を一つ一つ踏んでいることから、右肩上がりの発達段階論に該当する。 理由は、どちらも徐々に自己を中心とする世界から離脱している点や、判断はあいまいではあるが、一つひとつの発達段階という階段を上っていくことが発達段階論に当てはまっている。以上のことから、成人発達理論は右肩上がりの発達段階論に該当していると考える。 出典:https://workhappiness.co.jp/blog/trend/adult-development/ home>トレンド情報>成人発達理論とは?
課題1 ライフサイクル論について エリクソンのライフサイクル論では、乳児期(0-2歳)、幼児期(3-4歳)、遊戯期(5-7歳)、学童期(8-12歳)、青年期(13-22歳)、前成人期(23-34歳)、成人期(35-60歳)、老年期(61歳~)と区別されている。エリクソンのライフサイクル論は、個人の発達は社会との相互作用で起こるとする「心理ー社会的側面」を重視して、生涯発達理論として拡張したものである。各段階には人生課題(発達課題)があるとして、対人関係的、社会的基盤となる心理特性の獲得が各発達段階で求められます。 また、今回取り上げたのはエリクソンのライフサイクル論であり、その他、ライフサイクル論に関連する理論として、ユングのライフサイクル的理論、ハヴィガーストの発達課題が挙げられる。
教科書内では「エリクソンのライフサイクル論」について、ライフサイクルとライフタスクの概念のみの記述であった。エリクソンの理論における各発達段階についての情報を補足することで、エリクソンの提唱した理論についての理解が深まると考えたため、情報提供を行った。 課題2 ユングのライフサイクル的理論 ユングはライフサイクルを「少年期」「成人前期」「中年期」「老人期」の4段階に分けた。それぞれの段階の間には転換期が存在しており、この中で問題になる時期は「成人前期と中年期」である。 各段階の間を転換期としており、特に中年期の転換期は最大の危機と呼ばれている。40歳までは社会的成功を目指し突き進んでいくが、40前後で未来が永遠に続かないことに気づき、40歳以降は今まで犠牲にしてきたものをもう一度自分の中に取り戻していくことが必要だとしている。このことから、エリクソンのライフサイクル理論のように、各段階(正確には発達段階と発達段階の間)で課題が発生し、生涯において課題を達成し続ける点があることがわかる。よって、ユングのライフサイクル的理論は、円環としての発達観に該当するといえる。
参考記事 エリクソンのライフサイクル理論:心理学用語集 リンク シンリンラボ: 46:ライフサイクル論 リンク
課題1 エリクソンとライフサイクルについての補足 エリクソンはライフサイクル理論を説きました。これは心理、社会的側面を重視し、生涯発達理論を拡張したものです。この中で出てるのが、人が絶対に通らなければならない発達の8つの過程です。乳児期、幼児期、遊戯期、学童期、青年期、前成人期、成人期、老年期の8つがあります。この各段階にある心理面での課題を乗り越えることで会得できるものがある、というのがライフサイクル理論の1つの考えです。https://psychologist.x0.com/terms/144.html#1 補足した理由は、エリクソンとライフスタイルの繋がりが教科書では分かりづらかったため、分かりやすくするように補足することで、理解を深められると思ったからです。 課題2 ゲゼルの熟成優位説について 熟成優位説とは人は適切な熟成を待たなければ、教育や訓練の効果を発揮することはできないという考え方です。ゲゼルは双子に対して1人に階段登りの訓練をさせました。その当時は訓練をした方が成果が出ていました。ですが年が経つともう1人も同じようにできるようになっていました。年齢が上がればできるようになることが証明されている。これは成長すれば能力が上がっていく、右肩上がりの発達観ではないでしょうか。
7章 発達心理学 課題1ライフサイクルとライフタスクについて補足します。エリクソンは乳児期から老年期に至るまでの自我が、対人関係や文化的制約という現実の中で発達していく過程を8段階に区分している。1信頼 対 不信感2自律性 対 恥じ、疑惑3自発性 対 罪悪感4勤勉性 対 劣等感5アイデンティティ 対 アイデンティティ拡散6親密性 対 孤立7世代性 対 停滞性8総合性 対 絶望の中で新しい視点や危機が生じるが、その危機を克服しようとすることで人として成長し次の段階に行けると考えた。 出典:吉田直子(2016) 「初めて学ぶ発達心理学」株式会社みらい. エリクソンのライフサイクル、ライフタスクは心理学の授業では何度もやり心理学検定などの試験にも出題されるほど大事なのでもう一度復習するという意味とここには右肩上がりの発達観はなくライフタスクをこなしていく中でつがいを作り世代を交代していくという生物学の概念が取り込まれているという部分の理解に貢献すると思いました。 課題2 ポルトマンの学説を紹介します。まずポルトマンは、哺乳類の個体発生の様相を離巣性と留巣性という2つのカテゴリーに分類した。離巣性は馬や象などの高等の哺乳類に見られる特徴で、1回の出産で生まれる子どもの数は少なく、新生児からよく発達した運動能力や体力を備えている。留果性はねずみなどの下等の種に見られ、反対の特徴を持っている。 高等哺乳類であるサルなどは離果性であり、生後間もなく赤ん坊ザルは母ザルに自らしがみつく能力を持つ。しかし人間の新生児は、サルより高等であるにもかかわらず身体的には無能力で、自ら移動したり母親にしがみついたりできない。そこでポルトマンは、人間は新たな特徴を持つと考えた。 人間が他の高等な哺乳類と違って留巣性の特徴を持つ理由は、ヒトの胎児の大脳が肥大化しそれに伴い出生前から身体も大型化して、早産が常態化したためであるという。つまり人間の新生児は1年ほど早く、未熟なまま生まれてくるため、特別の留巣性、すなわち二次的留巣性という特徴を持つにいたるというのである。ポルトマンは二次的留巣性という特徴を持つ理由として胎児は出産後に新たな知識、行動を柔軟に習得できるようにまずは脳を発達させてから生まれてくると考えているので三つの中ではピアジェの発達段階論に該当すると考えました。 出典:吉田直子(2016) 「初めて学ぶ発達心理学」株式会社みらい.
課題1: 「臨界期」というのは、学習対象によって異なります。したがって「早ければ7歳から失われている」のように特徴づけられるものではないと思います。この記事は言語獲得という学習に関するものなので、その学習における臨界期と読むべきではないかと思います。 課題2: これは発達に関する学説なのですか。また、課題で問われていることに解答していないように見えます。
3点差し上げます。
課題1: 「発達段階論」に含まれるものはピアジェの学説以外にもあるので、ピアジェの学説を詳細に紹介することが「発達段階論」の理解にどう繋がるのかが強調されるべきです。「発達段階論」という発達観の本質がどういうところにあるのかを説明してくれると、課題2がずいぶんやりやすくなるだろうなぁと思います。 課題2: スーパーの学説が下地の一つとして参考にしたものがエリクソンの理論のようです。よってエリクソンと同様の発達観と言ってよいかもしれないですね。
6点差し上げます。
課題2: 学説の紹介が丁寧になされていますが、説明が十分とは言い難い状況ではないかと思います。「課題をこなすことで段々と発達していく」が説明部分ですが、教科書によれば「発達」は三種類が区別されるので、同じ言葉を使ってしまうとどれかがわかりにくい。そうすると、「課題をこなすことで段々と」の部分が残りますが、これでは少なくとも円環的発達観と区別がつきません。
2点差し上げます。
みなさん、一緒に考えてあげてください。
課題1: 同じ呼び名であっても、提唱者や理論が異なれば内容も異なることが多々あります。教科書に載っていたのはエリクソンの理論での「ライフタスク」です。アドラーのものとは異なります。両者は別物として理解すべきでないかと思います。 課題2: この理論に関してはすでに投稿がありますが、「自己中心的な感覚から離脱し、抽象的で客観的な世界に至る」という特徴づけをして説明してくれたのがよかったと思います。
7章 発達心理学 課題1 臨界期について補足します。このサイトでは臨界期が早ければ7歳から失われていることや脳の老化によって失われていくことが書かれている。自分が重要だと思ったことは発音は身に付きずらいということだ。これは知覚的狭搾化と結びついており成長過程で失っていくため英語などあまり聞かないものを聞き分ける能力が失われていったため英語が覚えずらくなっていったのかと理解することができた。 https://www.fun.ac.jp/~hanada/kokoronokagaku/program11.html
課題2 乳児の記憶について。小さい頃の記憶は覚えていない。脳の発達と関わっており1歳半まで言葉を覚えるために使い使い終わってエピソード記憶の発達に切り替わるタイミングだからだ。学習し終え環境に適応していく過程が説明されている。 https://psych.or.jp/interest/ff-25/
「第7章 発達心理学の課題」 ●課題1 発達段階論についての追加情報 子どもを、環境にあわせて能動的に発達していく存在と見なし、成長に伴い、子どもの思考の仕方は段階を経て変わっていくという、発達段階説を提唱したのがピアジェである。ピアジェの発達理論におけるキーワードは、シェマ、同化、調節、均衡化である。自分がもち合わせている認識の枠組みであるシェマに合わせて情報を取り入れて理解し、適応していく(同化していく)が、新たな体験や情報がシェマに合わない場合は、そのシェマを変えて(調節し)適応していく。この同化と調節の繰り返しにより、均衡化を保ちながら、漸進的により高次の認識段階へと移行していくという。そこで想定された4つの発達段階が、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期である。 この情報を追加した理由は、人間が徐々に自己を中心とする感覚の世界から離脱し、抽象的で客観的な世界に至るまでの過程を自分の認知の枠組みである「シェマ」という言葉を使って説明することによって、発達の段階が進むことで、自分以外の視点から物事を捉えることや、自分の言動を客観視しながら調整することなどが可能になることを理解できると考えたからだ。
出典:繁桝算男(2022) 「心理学概論」120.遠見書房.
●課題2 私は、スーパーのキャリア発達理論について紹介する。キャリア発達とは、働くことで社会とかかわり、自分らしい生き方を見つけていくという自己概念の形成過程のことだ。スーパーは、ヒトが生涯に果たす役割を、子ども、学生、余暇人、市民、家庭人に分け、ライフステージに沿って複数の役割を並行しながら自己概念を形成されるとした。ライフステージとは、成長期(0~14歳)、探索期(15~24歳)、確立期(25~44歳)、維持期(45~64歳)、衰退期(65歳以上)のことである。
この学説は、社会との関わりによって、自己概念を形成していくというものだ。そのため、年齢とともに能力を獲得し上昇していくのではない。例えば、自分に適した職業を模索していく探索期の年齢になったからといって、必ずしも職を見つけられるわけではない。また、探索期に職を見つけられなければ、確立期に職業人としての安定した地位を築くことが困難になる課題に直面する。このことから、ライフタスクを連続してこなしていく円環としての発達観に該当すると考えた。
出典:中道圭人・小川翔大(2021)「教育職・心理職のための発達心理学」171-172.ナカニシヤ出版.
課題2 ヴィゴツキ−の発達の最近接領域を紹介しようと思う。「ヴィゴツキ−(Vygotsky, L. S.)が提唱した「成熟と学習の相互依存的関係を表すモデルとして考えられ,問題解決場面において,子どもが独力で解決可能なレベル(= 現時点の発達水準)のほかに,大人や有能な仲間の援助のもとで可能となる,より高度なレベル(=潜在的な発達可能水準)を仮定し,この二つのレベルに囲まれた範囲を「最近接発達領域」とよび,教育が影響を与え得る部分はここにあると主張する。つまり教育の本質は子どもが成熟しつつある領域に働きかけるところにあり、したがって,教育的働きかけにより発達の可能水準が現 時点の発達水準へと変わると同時に,新たに発達可能水準が広がるという意味で教育は先導的な役割を果たすと考えたのである。」皆川直凡(2014)『子どもの最近接発達領域を考慮した教育事例の収集と分類』.鳴門教育大学学校教育研究紀要.第28巻.課題をこなすことで段々と発達していくので右肩上がりの発達観に該当すると思う。
質問 エリクソンの発達理論について、出典のように、恐らく同じものを紹介していますが、違う呼び方がされていました。 呼び方というのは、心理社会的発達理論、自我発達理論、ライフサイクル論です。 自分なりに調べてみたのですが、紹介(基本的信頼対不信のような)は同じで、使い方がそれぞれ違うという結論に至りました。 そもそも違う理論なのか、呼び方が同じで一緒の理論なのか、ご指摘の程よろしくお願いします。
心理社会的発達理論として紹介されている論文 新川朋子『心理社会的発達理論に基づいた学生の考える課題解決とは』
ライフサイクル論として紹介されている論文 小沢一仁『教育心理学的視点からエリクソンのライフサイクル論及びアイデンティティ概念を検討する』
自我発達理論として紹介されている論文 山岸明子『Eriksonの自我発達理論再考』−主体感と相互性の観点から−
7章 発達心理学 課題1. ライフタスクについて補足していく。 教科書ではライフタスクとは生涯発達における課題と記載されている。 つまり、生きていく中で、直面する課題というわけだ。それは主になんなのか。ここから補足していく。 人生には3つの課題がある。 1.「仕事」 2.「交友」 3.「愛」 である。 この3つは人間として生きていくなら必ずぶつかる壁である。 アドラーはこれらを称してライフタスク(人生の課題)と呼んだ。 仕事の課題とは、労働を基軸に他者と関わることであり、交友の課題とは仕事から離れた対人関係を指す。そして愛の課題は、恋人や配偶者との関係性や親子といった家族の関係性を指す。 https://www.ashita-team.com/jinji-online/management/13437#:~:text=ライフタスク:「仕事」「,の課題)と呼びました。
補足理由は教科書を読むと、ライフタスクの意味は理解ができる。しかし、生涯発達における課題と言われると何なのかは分からない。そのため、今回は人生の課題として3つの例を挙げ、補足した。
課題2. コールバーグの道徳性発達理論
①前慣習的水準 段階1:罰と服従志向 <- 泥棒をすると怒られるから 段階2:道徳主義的相対主義 <- ハインツがそうしたかったから
②慣習的水準 段階3:対人的同調,良い子志向 <- みんな〇〇だっていうよ
段階4:法と秩序の維持 <- 法律は守らないといけないよ
③後慣習的水準 段階5:社会契約的遵法 <- 法律を守ることは,世界の秩序を維持するためでもあるよ
段階6:普遍的な倫理的基準 <- 法律違反だろうと,ヒトは助け合う生き物である
https://learnerchilddevelopment.hatenablog.com/entry/2020/02/17/コールバーグの道徳性発達段階ってなに?#:~:text=段階1:罰と服従,ハインツがそうしたかったから!&text=段階3:対人的同調,守らないといけないよ!
1~6段階という過程の中で、どんどん発達していってることから、右肩上がりの発達観に該当している。 関連性は自己中心的な感覚から離脱し、抽象的で客観的な世界に至るところが右肩上がりの発達段階論とコールバーグの道徳性発達理論と似ている。
課題1: 「サルどうしの顔の見分けができるが9か月あたりを過ぎれば識別ができなくなるとあるがなぜ人間の顔は識別を保ったまま成長するのか」ということへの解答はどこに書かれていますか。「この記事を読め」という形でなく、記事のどの部分がここの解答になっているのかを書いてください。 課題2: この論文で言われている「生涯発達」は、教科書でいうとエリクソンの理論にならないですか。
課題1: 「教科書はシナプスとニューロンを比較して、シナプスが増えた後に減ると記載がありますが、シナプスの刈り込みついて触れているため」、この文の意味がちょっとわからないです。ニューロンについては「数」ではなく「大きさ」が言及されています。 シナブス量の具体的な数字を提供したことに意義があるということでしょうか。発達早期に最大に達し、その後減少するという変化がわかればよいと思いますが、絶対的な数の情報が必要だと思いますか。 課題2: 「この理論が「人が周りの環境に影響され、それに応じて変化し、発達する」理論であると考え、これは、いらないものが削ぎ取られて、環境に適応しやすいように適正化していく理論といえる」と、どうして言えるのか、理由が書かれていないように見えます。理論の概要をざーっと書いて、「これを読めばわかる」的にするのでなく、「ここの部分が該当する」というように説明しないといけないです。
第7章 発達心理学 課題1 青文字の知覚的狭窄化について追加説明 人の赤ちゃんは生まれた時から持つ顔を見る能力は、発達の中で限定化していく。そして人の顔だけの区別に限定化され、さらには身近な顔に区別が特化する、自人種効果(他人の種族の顔と比較して自分の種族の顔の認識が優れていること。)が生まれる。小さい頃に見る経験の少ない外国の方々の顔の区別が難しいという現象が起こる。教科書内では小さいころはサルどうしの顔の見分けができるが9か月あたりを過ぎれば識別ができなくなるとあるがなぜ人間の顔は識別を保ったまま成長するのかが記されていなかったので追加した。リンク 課題2 生涯発達について説明します。 生涯発達とは、誕生から死に至るまで、人は生涯にわたって発達する存在であるとみなす考え方である。元々の発達観では、身体的な成長のように量的な増大が発達の典型的なすがたであった。心の機能も時間が過ぎるにつれ良好になったり、知識が増えて行ったりというように、右肩上がりの直線的な変化が発達ととらえられてきた。しかし、生涯発達という考え方では、生物的な存在としての人間の成長は、年を取るとともに衰退するけれども年齢に応じた社会適応や心の成熟、あるいは発達は一生涯可能だと考える。リンク
7章 発達心理学 課題1 シナプスの刈り込みの補足です。 シナプスの刈り込みは、シナプスの過剰生成があるために発生します。 例えば、生後1~2カ月の前頭全皮質のシナプスの量は、1mm3あたり11億個で、これは16~70歳の成人と同程度です。しかし、1歳児になると1mm3あたり16億個まで増え、その後幼児期、児童期を通して減少し、成人と同程度に戻ります。 補足した理由として、教科書はシナプスとニューロンを比較して、シナプスが増えた後に減ると記載がありますが、シナプスの刈り込みついて触れているため、比較ではなくシナプスの量のみに着目した具体的な数字の増減については、補足として書くに足る情報だと考えたためです。 出典 中道圭人・小川翔大(2021)『教育職・心理職のための発達心理学』69-70 ナカニシヤ出版 課題2 生態学的理論を紹介します。 ブロンフェンブレンナー(1979)の理論で、人をとりまく環境を生態系と捉え、発達に影響する多様な環境を4つのシステムからなる生態学的モデルとして示しています。 4つのシステムとは、 マイクロ・システム(子供の社会化に直接関わる人々と子供との相互関係)、 メゾ・システム(子供が参加している家庭や学校などの場の相互関係)、 エクソ・システム(子供に間接的な影響を与える場、例えばメディアは、子供の価値観や規範に間接的に影響する)、 マクロ・システム(社会のイデオロギーや信念。例えば、男は仕事、女は家庭、のようなもの) があります。 私は、この理論が「人が周りの環境に影響され、それに応じて変化し、発達する」理論であると考え、これは、いらないものが削ぎ取られて、環境に適応しやすいように適正化していく理論といえると考えました。したがって、脳科学的発達観が該当すると考えました。 出典 中道圭人・小川翔大(2021)『教育職・心理職のための発達心理学』12-13 ナカニシヤ出版
[お知らせ] 「課題1」のために調べた発達論が、教科書にある三つの発達観のいずれでもないと思われる場合は、「どれにも該当しない」という紹介をしてもよいこととします。ただし、三つの発達観のいずれでもないと考えられる理由を細やかに、説得的に記してください。
課題1: 「「一得一失」のような関係ではない」ことはわかりました。では、どういう関係だと言えますか。この説明を聞きたいです。難しい論文(研究成果の紹介)に挑戦しましたね。 課題2: 「個人と環境との相互作用は持続的かつ循環的に進行し」の「循環的」のところで「円環としての発達観」と思いましたか。ここで言う「循環的」とは、「生体が環境と出会って変わり、その変化した環境の中に住まうことでさらに生体が変化する」とか、「環境が変化することで生体が変化し、生体が変化することで環境を変化させ、その変化した環境の中で生体が変化し」というような絶え間ない相互作用の只中にあるという意味ではないかと思います。これは「円環としての発達観」の特徴でしたか。
記憶が完全かどうかではなく、「何が鮮明に記憶されるのか」という点で、教科書は間違っているのではないかと思います。前回FB記憶における「フラッシュバルブ」とは何を喩えたものかと言いましたが、原著者たちは出来事そのものをフラッシュバルブに例えているのではないかと、私は思いました。写真撮影でフラッシュを焚いた時、鮮明に写るのはフラッシュ自体ではないですよね。 あなたの提供してくれた情報は事実ではありますが、私がこだわっているFB記憶の定義からすると、周辺的なものです。あなたの情報に価値がないと言っているのではなく、私の疑問への解答ではないということです。この情報によって、FB記憶についての知識を増やしてくれたことには価値があります。
課題1: 敏感期とは「何が」徐々に衰退するものなのですか。 課題2: 「成長とともに変化していく」点は、「右肩上がりの発達観」だけでなく、他の発達論にもあるのではありませんか。円環的発達観でも、成長(加齢)と共に直面するライフタスクが変わってきますよね。
課題1: 「発達」という章立てにすると内容がとても多くなり、どれを残すか、省くかの見極めが大切です。ライフタスクについてそこまで知っておく必要があると考えたのはどうしてですか。 課題2: 何かが削ぎ落とされていったり、精緻化されていったりという変化は、このモデルのどこに認められますか。
課題1: この説明はあってもいいですね。「神経心理学」の章で触れてあってもよい内容かと思いました。 引用元は櫻井芳雄さんがすべて書いた書籍ですか。そうでないなら(分担執筆ならば)櫻井さんが書いた部分のペ字数を書かないといけないです。辞典、事典のようなものであれば別ですが。 課題2: はい、その通りです。教科書に似ている発達論がありましたね。それとの関連はわかりませんでしたか。
7点差し上げます。
課題1: どうして知覚的狭窄が起きるのかは、このあとのシナプスの刈り込みの話とあわせて書かれていませんか。時期については、どうして知っておくとよいと思いましたか。図7.2と関連づけるとよかったのではないとか思いました。 課題2: 脳科学的発達観に該当するでしょうか。脳科学的発達観は「失うことが発達」という側面を持っていますが、異文化感受性発達モデルでは何が失われていくのですか。この論文のFigure 1をみると、違うのではないかと思えます。
「発達に関する学説ではないのではないか」という疑問を持っています。
>> 992 参照文献の記載ができていませんでした。
出典 中道圭人・小川翔大,教育職・心理職のための発達心理学,2021,ナカニシヤ出版 この書籍では、クリックとダッジ(Crick&Dodge,1994)がこのモデルを提案したとあったので記載しました。また、レメリスとアルセニオ(Lemerise&Arserio,2000)も上記の彼らのモデルに「情動過程」を組み込んだ社会的情報モデルを想定している、とあります。 先生のコメントについてですが、私の投稿した内容がそもそも発達の内容に関係ないということなのか、発達の内容についてではあるが今回の課題に対して不適切な内容であったのかをお答えいただけると再投稿の際に役立ちます。コメントに対し理解が及ばず申し訳ありません。
7章 発達心理学 課題1シナプスの刈り込みについての補足を行う。
発達過程において生き残るシナプスへの入力制限が刈り込まれるべきシナプスの生存を促進することが先行研究で報告されている。同様の操作をシナプス前終末の発達に対して行った結果、生き残るシナプス前終末では第二段階の発達が見られなくなったが、刈り込まれるシナプス前終末は未熟なままだった。 出典:https://www.jnss.org/news-topics?id=210413-04&u=4468d3ecf2f4e9fefbc9112cc96710a8
教科書で挙げられている例では、「サルの顔認知という無駄な処理能力を失う代わりに、人どうしの微妙な顔の違いを認知できるようになる」と記載されているが、これは「一得一失」のような捉え方も出来ると考える。仮にシナプスの刈り込みが「一得一失」のような関係性であれば、刈り込まれたシナプスが特定の機能を失うことで、他のシナプスがその機能を補完し発達する可能性があることになる。だが、補足するため扱った出典内の情報では、入力制限を行ったシナプスと刈り込まれるシナプスがともに発達が見られなかったと東京女子医科大学の研究結果が示している。したがって、シナプスの刈り込みは「一得一失」のような関係ではないと考えられるため、間違った認識をしないためにもこの情報の補足が必要と考えた。
課題2 生態学的システム理論を紹介します。
生態学的システム理論は、人間の発達を積極的で成長しつつある個人と、その個人が暮らす変化する生活場面との間でおこる漸進的な相互作用によって形成されると考えている。
この関係は一方通行ではなく、個人と環境はお互いに影響し合い、成長していくという視点が重要だと考える。個人と環境との相互作用は持続的かつ循環的に進行し、人間の発達が形成されていくことからも生態学的システム理論は「円環としての発達観」に該当すると考えられる。
出典:中井大介.(2016).学校心理学に関する研究の動向と課題 ―― 生態学的システム理論から見た学校心理学 ――. 学校心理学研究, 55, 133-147.
課題1: 臨界期の説明としてはよいと思います。「永続的」と「非可逆的」という性質も知っておいた方がいいと思いますね。できれば、これらの点で「敏感期」と比較してみるとよりよかったと思います。 課題2: これは発達の学説ですか。課題文には「教科書に掲載されていない発達に関する学説を紹介」とあります。
回答できる方はお願いします。
>> 976教科書でのフラッシュバルブ記憶(以後FB記憶)の記述について間違っている点。 また、それを踏まえた上でFB記憶とは何かを記述する。
教科書では、FB記憶などの特殊事例を、人は条件さえそろえば、ビデオカメラのように全てを記憶できる例として紹介していた。だが実際のFB記憶の事例、例えば「小学校の頃にケネディ大統領が銃撃された」というFB記憶では、「何の授業を受けていたか」「周囲の様子」などは覚えているが、「先生の髪型、服装」「机の上になにがあったか」「外の天気」などは再生が困難であった。要するにFB記憶は通常の記憶と比べ幾分はっきりとしているだけで、教科書で述べられている通りのビデオカメラのような完全な記憶からは程遠いという事である。 また多数にFB事例の説明を依頼した場合、根幹となる部分、具体的にはそのニュースを知った「場所」、中断された「進行中の出来事」、それを知らせた「情報提供者」などその時点の思考過程を表しやすい事象を報告しやすい傾向がある。またFB記憶の明確さには報告者にとって重要度や心の中外を問わないリハーサルの回数が関係ある。つまり、FB記憶は写真のように全てを記録するものではない。実際には記憶者にとってのその情報の重要さなどに基づいて、他の記憶より多少鮮明に記憶が可能になるものだと考えられる。
出典 U.ナイサー,観察された記憶(上),1988,誠信書房.
7章 発達心理学
課題1. 臨界期と敏感期についての追加情報です。臨界期とは、逃すと学習が生起しなくなる時期のことをいいます。敏感期とは、徐々に衰退するものであり、さらに、衰退の仕方は領域や技能によって異なります。例えば、言語習得では、音声面では衰退の仕方は早いかもしれませんが、語彙面での発達は成人になってからも続くと考えられています。
出典:藤原保監,「最新 心理学辞典」,2013,平凡社.
教科書の「臨界期という用語はやや強すぎるということで、かわりに敏感期という言葉が用いられることが多い」という表現では、臨界期と敏感期は言い方を変えただけで同一のことを指すという誤解が生まれると考えたので、追加情報としました。実際に、私を両者を同じものであると誤解して文献などでこれらについての情報を探していました。上記の情報を追加することで、臨界期と敏感期は発達において重要な時期というという意味では同じものですが、定義は別物であるということがわかるという点で教科書の理解に貢献すると考えました。
課題2. 発達の最近接領域について紹介します。発達の最近接領域とは、子ども一人で達成できる発達水準と、他者と協同すれば、達成できる発達水準の差を指します。他者との協同には、大人からの教授だけでなく、友だち同士の協同作業のような場面のことも含まれます。成長していくと、一人で達成できる発達水準が広がり、最近接領域が狭くなっていきます。このように、発達の最近接領域は成長とともに変化していくため、右肩上がりの発達観に該当されるものだと考えました。
出典:相馬花恵・板口典弘,「発達心理学 こころの展開とその支援」2022,講談社.
7章 発達心理学 課題1. ライフタスクについての補足情報です。 各段階における発達課題には前向きな発達だけではなく退行的、病理的方向も想定した心理社会的な危機があると考えられています。ここでの危機とは分かれ目、岐路という意味を含んでいます。例えば、青年期の課題は「アイデンティティ対アイデンティティの拡散」となっており、肯定的な面と否定的な面の両方が強調され、その危機を乗り越えていくことが課題とみなされています。
出典 藤原保監「最新 心理学辞典」2013 平凡社.
補足した理由 教科書ではそもそもライフタスクに関する説明が少なく、補足した、「肯定的な面と否定的な面の両方が強調されており、その危機を乗り越えていくことが課題とみなされている」という説明があることで、はじめて、ライフタスクについての理解ができると考えました。 実際、私はライフタスクについてもともと知っていたため、理解できましたが、この教科書だけを読んで初めてライフタスクを知った友人は、教科書の説明だけでは具体的にどのようなものか理解できなかったと言っていました。このような人が他にもいるのではと思い、その点において貢献すると考えます。
課題2. 自己理解発達モデルについて紹介します。 自己理解発達モデルは、理解の対象となる自己を、身体的自己、行動的自己、社会的自己、心理的自己の4領域から捉えます。各領域の自己理解の発達は、それぞれに共通する4つの段階を経ます。具体的には、子供が領域ごとに自己としてのまとまりを規定しはじめ、周囲との比較から把握し、対人関係の中に新たな自己を取り入れ、最終的には自己の信念や方針として体系化するというものです。これは、周りとの比較から把握した自己を、対人関係の中で新たな自己へと適正化していくということから、脳科学的発達観に該当すると考えます。
出典 小野直人・若林上総 「知的障害特別支援学校児童生徒の自己理解を指導する際の優先度に関する教師の意識」 宮崎大学教育学部紀 101 65-75.
第7章 課題1 シナプスの刈り込みについての補足 神経回路が整備されていく際、ニューロン間の信号伝達に寄与したシナプスはより強固になり、寄与しないシナプスは弱体化したり消えるというメカニズムが働いており、それをシナプス競合と呼ぶ。たとえば、何らかの経験により特定の刺激が脳に入ることで、あるニューロンに発火が発生し、それが次のニューロンのシナプスへ到着したとする。その信号を受け取ったニューロンがそこで発火すれば、信号は伝達されたことになり、伝達に役立ったそのシナプスは強化され、その後同様の信号はより伝達されやすくなる。逆に、信号が到着してもそれを受け取ったニューロンが無反応だったり、あるいは、信号が到着しないにもかかわらず次のニューロンが発火したりすると、それらのシナプスは信号伝達には寄与しなかったことになり、弱化したり死滅することで、同様の信号はもはや伝達されなくなる。 出典:櫻井芳雄(2015)発達科学ハンドブック第8巻 脳の発達科学,新曜社
補足した理由として、教科書ではシナプスの刈り込みについて、目的や時期について述べているものの、刈り込まれるシナプスをどのような基準で選んでいるのか述べていなかったため、シナプスの刈り込みは信号伝達に寄与しているか否かが基準となり発生すると説明しているシナプス競合についての情報を追加することで、教科書を理解する助けになると考えたから。
課題2 コールバーグの道徳性発達理論を紹介する。 コールバーグは、人の道徳性は段階を経て発達すると考え、道徳性は以下の3つの水準と6つの段階を持つとした。 前習慣的水準(人生の最初の約9年間) (1)罰の回避と服従の段階 (2)相対主義的な利益を志向する段階 習慣的水準(思春期〜青年期の初め) (3)同調し「よい子」を志向する段階 (4)既存の法と秩序そのものを尊重する段階 脱習慣的水準(個人の内部に、善悪の判断基準が形成される段階) (5)合意や契約によって変更可能なものとして法や秩序を遵守する段階 (6)一人ひとりの人間の尊厳の尊重といった普遍的倫理原則を志向する段階 この考え方は、人の発達を段階によって分けているという点で、1つひとつの発達段階という階段を上っていくことこそが発達であるとする右肩上がりの発達観に該当すると考えた。
7章 発達心理学
課題1
臨界期についての補足
環境からの刺激に応じて神経回路の再編、組み替えが最も強く見られる時期である。教科書に書いてある通り学習に多大な努力が要求される時期も臨界期である。だが環境以外にも、臨界期中の動物において片方の目を継続的に閉じておくと、それに対応する神経細胞の反応が減衰するため、閉じていた目は見えづらくなります。でも臨界期後に同様な実験をすると、閉じていた目でも物を見ることができます。このように環境以外にも機能にも臨界期が存在すると思った。
リンク
教科書には確かに環境に左右される時期は臨界期が存在する、そしてそして人間にとっても重要な役割の時に臨界期があるかもしれないと書かれていて人間だけでなく動物も関係あるのではと思い少しでも似た類を作って比べられる要素があれば補足説明そして臨界期の一例として出せると思った。
課題2 ピアジェの発達段階について紹介します。
ピアジェの定義した発達段階は、特に幼児の認知発達理論で多大な功績を残したスイス出身の著名な心理学者、ジャン・ピアジェによって提唱された理論です。フロイトの「リビドー発達段階理論」や、エリクソンの「心理社会的発達理論」と並んで、3大発達段階説のひとつとされている。
ピアジェの発達段階には4つに区分されている。「感覚運動期」、「前操作期」、「具体的操作期」、「形式的操作期」がある。
感覚運動期は0歳から2歳までの物事を理解しようとする行動のことを指し、前操作期は2歳から7歳の操作はするが、処理が完全ではないため、前操作と呼ばれ、自分の視点から見ることでしか見れず、まだ相手視点から物事を考えられないことを指していて、具体的操作期は、他人の立場や気持ちを考えられるようになり、コミュニケーション能力や共感力が発達していくことを指し仮説や推論といったことができ、科学や哲学の問題について考えることも可能であることを指します。
これらは、「右肩上がりの発達観」に該当するものだと考えた。
リンク
課題1: エリクソンの理論は大切なのですが、この教科書の範囲ではそこまで知る必要はないということなのでしょう。教科書の範囲でわからないこと、知っておくべきことはもうないでしょうか。私には一つあります。誰か見つけてくれないかなぁと思っています。
課題2: ポルトマンの学説で有名なのは「生理的早産」という概念で、人が未熟な状態で生まれてくるという点を強調したものです。知っておくとよい学説です。さて、これが発達段階論ということのようですが、どこがそうなのでしょうか。発達段階論の本質的特徴ってなんなのでしょうね。誰か明確にしてくれないかなぁ。他の二つについても。
4点差し上げます。
課題1
知覚的狭窄化についての補足情報
赤ちゃんが猿の顔を区別できたり、L・Rの音声が区別できるのは乳児の方が成人よりも音韻の弁別や顔の弁別機能が優れているからである。(弁別とは、分けるということです。)しかしこの弁別能力は、乳児が1歳になる頃には失われる。日常生活において使わない弁別能力を次第に弱めていくことを知覚的狭窄化とよぶ。
出典:中道圭人・小川翔大(2021)「教育職・心理職のための発達心理学」38-39 ナカニシヤ出版.
教科書には、なぜ乳児が顔の区別や言語の区別ができるのかの記載がない。そのため、なぜ発達に伴ってその区別ができなくなるのかわからなかった。この情報を追加することで、乳児が成人よりも弁別機能が優れていて、その機能は発達に伴って弱くなるため区別できなくなるということがわかる。加えて、教科書には「必要のなくなった能力を失う過程のことを知覚的狭窄化と読んでいる」とある。しかし実際には、能力を失ったのではなく弁別機能が弱まったということである。そのため、教科書の記載は、「何かを失うことで1つに特化する」ではなく「1つの機能が弱まることで、1つに特化する」とした方が誤解の生まない記載になると考える。
課題2
ハヴィガーストの学説を紹介する。
ハヴィガーストは、教育学の立場から、人生上の様々な時点で立ち現れてくる学び獲得すべき事柄を発達課題と呼んだ。生涯の各時点で表れるそれらの課題を成し遂げ獲得していけば、より幸福で成功に満ちた人生を歩めるようになるという。ハヴィガーストは人間の生涯を幼児期、児童期、青年期、壮年初期、中年期、老年期と6つにの段階に分けた。
この学説は生涯における課題を列挙しその課題をこなしていく過程とした、円環としての生涯発達に該当すると考える。
出典:岡田斉・小山内秀和(2022)「心理学と心理的支援」114.
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1私は、シナプスの刈り込みという言葉について調べた。理由は、教科書に刈り込みは何のために生じるかというのに対して、シナプスが無くなることにより、正確で精緻な処理が可能だろうなとど、予測のような語尾だったため、他にも起こる現象がないか調べ、教科書にない情報を知るためだ。調べると、参照した論文によると、このシナプスの刈り込みの異常によって、自閉症スペクトラムや統合失調症という精神神経疾患が起こることもあると書かれている。
参照文献 渡邉 貴樹,上阪 直史,狩野 方伸
生後発達期の小脳におけるシナプス刈り込みのメカニズム Journal of Japanese Biochemical Society 88(5)621-629 (2016)
2脳科学的発達感に関することについて調べた。教科書は、言語認知や顔認知という、具体的な能力についてあげていた。私は、脳の機能について調べた。乳幼児期には、高度な認知機能をもつ、前頭連合野の発達は10歳でピークを迎えるが、記憶を担う海馬という部分は、生涯を通じて働いているとある。前頭連合野の発達は、失われてしまうが、他の海馬の部分はまだ機能していくということだ。これは、脳科学的発達観の失うことこそが発達の言葉通りで、極度な認知機能を失うことで、特定の時期つまり、10歳からは、記憶が大事ということで海馬が働くという能力を得るという脳科学的発達観の考え方になっている。
参照文献 緩利 誠 科学の成果を子ども研究に応用するための課題。 -学校カリキュラムへの示唆を中心に- 子ども社会研究 13 72-83
7章 発達心理学
課題1ライフタスクについての補足情報です。
エリクソンのライフタスクには8つある。
①乳児期(0~2歳)親や周りの大人の愛情を受け、世話をされることによって、基本的な信頼を形成させる時期。ライフタスク:基本的信頼
②幼児期(3~4歳)周囲の人や物、自然などの環境と関わり、全身で感じることにつながる体験を繰り返すことで自我が芽生える時期。ライフタスク:自律性
遊戯期(5~7歳)幼稚園や保育園での同世代の子供との関わりが増え、外の世界に興味を持つ時期。ライフタスク:自発性
④学童期(8~12歳)小学校に通って勉強を始めとしたさまざまなことを習得する時期。ライフタスク:勤勉性
⑤青年期(13~22歳) 思春期である青年期は、自意識と客観的事実との違いに悩み始める時期。ライフタスク:自我同一性
⑥前成人期(23~34歳) 自分を確立していき、友人や社会、恋愛などにおいて信頼できる人たちとの仲を深めていく時期。ライフタスク親密性
⑦成人期(35~60歳) 次の世代を支えていくものに積極的に関心を持つ「世代性」の発達が重要。生殖性
⑧老年期(61歳~)老年期では多くの人が退職し、子育てを終えて老後の生活を始める人が多い。ライフタスク:統合性
出典:https://psychologist.x0.com/terms/144.html
補足理由:教科書には「人生とはライフタスクを次々とこなしていく過程である」としか書いていなかった。エリクソンのライフタスクとは何なのか具体的にわからなかったので補足した。補足することによって、ライフタスクが具体的にわかり何をしたら発達していくかが分かる。
課題2
コールバーグの道徳性発達理論について紹介する。年齢による認知発達に応じて、必要な社会的経験をすることによって、必要な価値観や知識を身に付けていくことで道徳判断が発達するという考え方である。人間の道徳性の発達は、文化を超えて不偏的に3つのレベルと6つの段階を持つというものである。必ず1つずつ段階を上がっていき、そして1度上がれば、もうそれ以前の段階には戻ることができない。
レベル1慣習以前のレベル
第一段階:「罰と服従志向」 悪いことをして罰を与えられることを避けようとする考え。
第二段階:「相対主義志向」 あなたが私の背中を書いてくれたから、私も書いてあげるといった相互性の段階。
レベル2慣習的レベル
第三段階:「対人関係の調和あるは良い子志向」 良い子であることによって承認を勝ち得ようとする段階。
第四段階:「法と秩序志向」 正しい行動とは、自分の義務を果たし、権威を尊重し、既存の社会的秩序を、秩序そのもののために維持することにあると考える段階。
レベル3自律的・脱慣習的レベル
第五段階:「社会契約的遵法主義志向」 秩序そのものを重んじるのではなく、法を合意のよって変更できることを重視する段階。
第六段階:「普遍的な倫理的原理志向」 人間の尊厳性の尊重という原理から個々具体的な場面における道徳を考える段階。
1~6の段階を踏むことによって発達しているから、右肩上がりの発達観に該当している。
出典:https://core.ac.uk/download/pdf/148080407.pdf
第7章 発達心理学
課題1
ライフサイクルについての補足
エリクソンは個人と周囲の人とのかかわりという心理社会的な視点から、生涯にわたる8つの発達段階をとらえるライフスタイル論を提唱した。その各発達段階には段階特有の心理社会的危機と発達課題(ライフタスク)がある。心理社会的危機とは、ある段階において特定の人との関係性が重要であり、その代わりを通してポジティブな側面とネガティブな側面の間で板挟みになる葛藤状態を指す。その各段階における心理社会的危機が解決されると、その段階に対応する人間の強さを獲得したとみなされる。
出典:相馬花恵・板口典弘(2022)「ステップアップ心理学シリーズ発達心理学 心の展開とその支援」講談社
補足した理由として、教科書ではライフサイクルについて、ライフタスクをこなしていく過程や生涯発達における課題としか記されていないため、エリクソンのライフサイクル論についての情報を追加することで、教科書を理解する助けになると考えた。
課題2
A.L.ゲセルの成熟優位説を紹介する。
A.L.ゲセルは生まれてからの経験が発達に及ぼす影響よりも、個人内の成熟(身体的成熟などの遺伝的にプログラムされた要因)がもたらす影響のほうが大きいと考え、一卵性双生児を対象とした実験を行った。
その実験とは、一卵性双生児の子供に階段上りの訓練を実施し、その訓練の効果を調べるというものだ。実験としては、双生児の一方(A)は生後45週目から訓練をはじめ、もう片方(B)はAが訓練を終えた後の生後53週目から訓練を始めた。
実験結果は、Aは課題をクリアするまでに25回の訓練をした一方で、Bはわずか9回の訓練でクリアした。生まれた後の環境のみが発達に影響するならば、遺伝的に同一である二人において訓練開始時期が早かったAは、Bよりも成績が良くなるはずが、早期からの訓練の効果は低く、身体的な成熟を待ったBのほうが短期間で階段上りができるようになったことが示された。
私ははじめこの考え方は、生涯発達における課題(ライフタスク)を次々とこなしていく過程である「円環としての生涯発達」であると考えた。しかし、この実験結果からは階段上りというライフタスクをこなしても、身体の成熟を待ったほうがタスクをこなす回数が早いというところで、ライフタスクをこなしていく過程とは関係ないため「円環としての生涯発達」でない。これは、段階的に身体が成熟していくにつれ個人内の成熟にもたらすという点から、「右肩上がりの発達段階論」であると考えた。
出典:相馬花恵・板口典弘(2022)「ステップアップ心理学シリーズ発達心理学 心の展開とその支援」講談社
7章 発達心理学
課題1 ライフサイクルについての追加情報
エリクソンのライフサイクル論は、フロイトの発達観が思春期までを対象とし、心理‐性的・心理‐生物学的であったのに対し、個人の発達は社会との相互作用で起こるとする「心理‐社会的側面」を重視し、生涯発達理論に拡張したものである。この理論では、特定の人生課題=発達課題がある8つの「発達段階」を質的変化として捉えた。
1.乳児期 基本的信頼/不信
2.幼児期 自律性/恥、疑惑
3.遊戯期 自発性/罪悪感
4.学童期 勤勉性/劣等感
5.青年期 自我同一性/拡散
6.前成人期 親密性/孤独
7.成人期 生殖性(次世代育成能力)/停滞
8.老年期 統合性/絶望
出典:https://psychologist.x0.com/terms/144.html#1
エリクソンのライフサイクルがどのようなものかを、明確に示すことで、円環としての生涯発達の理解が深まると考えたからだ。
課題2
私は、多段階形成理論について紹介する。この理論は、人は成人してからも知性や意識が発達し、生涯にわたって成長し続けられるという考え方が前提になって、成人以降の人が持つ心の発達に着目した分野である。人の成長・発達には大きく分けて5つの段階がある。
1.「具体的思考段階」
言語を習得した子供・未成年が該当。よって、成人は第二段階移行に分類される。
2.「道具主義段階」
他人の立場でものごとを理解することが難しく、他人を道具のようにみなす。
3.「他者依存段階」
他人の立場は理解できるものの、自らの価値基準が定まっていない。組織では、上野決定に無条件に
従いがち。自律的に行動できない。
4.「自己主導段階」
価値基準がはっきりと定まり、他人の考えを尊重しつつ自分の判断で行動できる。
5.「自己変容・相互発達段階」
他人の価値基準を柔軟に受け入れ、他人との関わりあいの中で自分・他人の両方の成長を促すことが
できる。
1~5段階の発達段階を一つ一つ踏んでいることから、右肩上がりの発達段階論に該当する。
理由は、どちらも徐々に自己を中心とする世界から離脱している点や、判断はあいまいではあるが、一つひとつの発達段階という階段を上っていくことが発達段階論に当てはまっている。以上のことから、成人発達理論は右肩上がりの発達段階論に該当していると考える。
出典:https://workhappiness.co.jp/blog/trend/adult-development/
home>トレンド情報>成人発達理論とは?
課題1 ライフサイクル論について
エリクソンのライフサイクル論では、乳児期(0-2歳)、幼児期(3-4歳)、遊戯期(5-7歳)、学童期(8-12歳)、青年期(13-22歳)、前成人期(23-34歳)、成人期(35-60歳)、老年期(61歳~)と区別されている。エリクソンのライフサイクル論は、個人の発達は社会との相互作用で起こるとする「心理ー社会的側面」を重視して、生涯発達理論として拡張したものである。各段階には人生課題(発達課題)があるとして、対人関係的、社会的基盤となる心理特性の獲得が各発達段階で求められます。
また、今回取り上げたのはエリクソンのライフサイクル論であり、その他、ライフサイクル論に関連する理論として、ユングのライフサイクル的理論、ハヴィガーストの発達課題が挙げられる。
教科書内では「エリクソンのライフサイクル論」について、ライフサイクルとライフタスクの概念のみの記述であった。エリクソンの理論における各発達段階についての情報を補足することで、エリクソンの提唱した理論についての理解が深まると考えたため、情報提供を行った。
課題2 ユングのライフサイクル的理論
ユングはライフサイクルを「少年期」「成人前期」「中年期」「老人期」の4段階に分けた。それぞれの段階の間には転換期が存在しており、この中で問題になる時期は「成人前期と中年期」である。
各段階の間を転換期としており、特に中年期の転換期は最大の危機と呼ばれている。40歳までは社会的成功を目指し突き進んでいくが、40前後で未来が永遠に続かないことに気づき、40歳以降は今まで犠牲にしてきたものをもう一度自分の中に取り戻していくことが必要だとしている。このことから、エリクソンのライフサイクル理論のように、各段階(正確には発達段階と発達段階の間)で課題が発生し、生涯において課題を達成し続ける点があることがわかる。よって、ユングのライフサイクル的理論は、円環としての発達観に該当するといえる。
参考記事
エリクソンのライフサイクル理論:心理学用語集
リンク
シンリンラボ: 46:ライフサイクル論
リンク
課題1 エリクソンとライフサイクルについての補足
エリクソンはライフサイクル理論を説きました。これは心理、社会的側面を重視し、生涯発達理論を拡張したものです。この中で出てるのが、人が絶対に通らなければならない発達の8つの過程です。乳児期、幼児期、遊戯期、学童期、青年期、前成人期、成人期、老年期の8つがあります。この各段階にある心理面での課題を乗り越えることで会得できるものがある、というのがライフサイクル理論の1つの考えです。https://psychologist.x0.com/terms/144.html#1
補足した理由は、エリクソンとライフスタイルの繋がりが教科書では分かりづらかったため、分かりやすくするように補足することで、理解を深められると思ったからです。
課題2 ゲゼルの熟成優位説について
熟成優位説とは人は適切な熟成を待たなければ、教育や訓練の効果を発揮することはできないという考え方です。ゲゼルは双子に対して1人に階段登りの訓練をさせました。その当時は訓練をした方が成果が出ていました。ですが年が経つともう1人も同じようにできるようになっていました。年齢が上がればできるようになることが証明されている。これは成長すれば能力が上がっていく、右肩上がりの発達観ではないでしょうか。
7章 発達心理学
課題1ライフサイクルとライフタスクについて補足します。エリクソンは乳児期から老年期に至るまでの自我が、対人関係や文化的制約という現実の中で発達していく過程を8段階に区分している。1信頼 対 不信感2自律性 対 恥じ、疑惑3自発性 対 罪悪感4勤勉性 対 劣等感5アイデンティティ 対 アイデンティティ拡散6親密性 対 孤立7世代性 対 停滞性8総合性 対 絶望の中で新しい視点や危機が生じるが、その危機を克服しようとすることで人として成長し次の段階に行けると考えた。
出典:吉田直子(2016) 「初めて学ぶ発達心理学」株式会社みらい.
エリクソンのライフサイクル、ライフタスクは心理学の授業では何度もやり心理学検定などの試験にも出題されるほど大事なのでもう一度復習するという意味とここには右肩上がりの発達観はなくライフタスクをこなしていく中でつがいを作り世代を交代していくという生物学の概念が取り込まれているという部分の理解に貢献すると思いました。
課題2
ポルトマンの学説を紹介します。まずポルトマンは、哺乳類の個体発生の様相を離巣性と留巣性という2つのカテゴリーに分類した。離巣性は馬や象などの高等の哺乳類に見られる特徴で、1回の出産で生まれる子どもの数は少なく、新生児からよく発達した運動能力や体力を備えている。留果性はねずみなどの下等の種に見られ、反対の特徴を持っている。
高等哺乳類であるサルなどは離果性であり、生後間もなく赤ん坊ザルは母ザルに自らしがみつく能力を持つ。しかし人間の新生児は、サルより高等であるにもかかわらず身体的には無能力で、自ら移動したり母親にしがみついたりできない。そこでポルトマンは、人間は新たな特徴を持つと考えた。
人間が他の高等な哺乳類と違って留巣性の特徴を持つ理由は、ヒトの胎児の大脳が肥大化しそれに伴い出生前から身体も大型化して、早産が常態化したためであるという。つまり人間の新生児は1年ほど早く、未熟なまま生まれてくるため、特別の留巣性、すなわち二次的留巣性という特徴を持つにいたるというのである。ポルトマンは二次的留巣性という特徴を持つ理由として胎児は出産後に新たな知識、行動を柔軟に習得できるようにまずは脳を発達させてから生まれてくると考えているので三つの中ではピアジェの発達段階論に該当すると考えました。
出典:吉田直子(2016) 「初めて学ぶ発達心理学」株式会社みらい.
課題1: 「臨界期」というのは、学習対象によって異なります。したがって「早ければ7歳から失われている」のように特徴づけられるものではないと思います。この記事は言語獲得という学習に関するものなので、その学習における臨界期と読むべきではないかと思います。
課題2: これは発達に関する学説なのですか。また、課題で問われていることに解答していないように見えます。
3点差し上げます。
課題1: 「発達段階論」に含まれるものはピアジェの学説以外にもあるので、ピアジェの学説を詳細に紹介することが「発達段階論」の理解にどう繋がるのかが強調されるべきです。「発達段階論」という発達観の本質がどういうところにあるのかを説明してくれると、課題2がずいぶんやりやすくなるだろうなぁと思います。
課題2: スーパーの学説が下地の一つとして参考にしたものがエリクソンの理論のようです。よってエリクソンと同様の発達観と言ってよいかもしれないですね。
6点差し上げます。
課題2: 学説の紹介が丁寧になされていますが、説明が十分とは言い難い状況ではないかと思います。「課題をこなすことで段々と発達していく」が説明部分ですが、教科書によれば「発達」は三種類が区別されるので、同じ言葉を使ってしまうとどれかがわかりにくい。そうすると、「課題をこなすことで段々と」の部分が残りますが、これでは少なくとも円環的発達観と区別がつきません。
2点差し上げます。
みなさん、一緒に考えてあげてください。
課題1: 同じ呼び名であっても、提唱者や理論が異なれば内容も異なることが多々あります。教科書に載っていたのはエリクソンの理論での「ライフタスク」です。アドラーのものとは異なります。両者は別物として理解すべきでないかと思います。
課題2: この理論に関してはすでに投稿がありますが、「自己中心的な感覚から離脱し、抽象的で客観的な世界に至る」という特徴づけをして説明してくれたのがよかったと思います。
6点差し上げます。
7章 発達心理学
課題1 臨界期について補足します。このサイトでは臨界期が早ければ7歳から失われていることや脳の老化によって失われていくことが書かれている。自分が重要だと思ったことは発音は身に付きずらいということだ。これは知覚的狭搾化と結びついており成長過程で失っていくため英語などあまり聞かないものを聞き分ける能力が失われていったため英語が覚えずらくなっていったのかと理解することができた。
https://www.fun.ac.jp/~hanada/kokoronokagaku/program11.html
課題2 乳児の記憶について。小さい頃の記憶は覚えていない。脳の発達と関わっており1歳半まで言葉を覚えるために使い使い終わってエピソード記憶の発達に切り替わるタイミングだからだ。学習し終え環境に適応していく過程が説明されている。
https://psych.or.jp/interest/ff-25/
「第7章 発達心理学の課題」
●課題1
発達段階論についての追加情報
子どもを、環境にあわせて能動的に発達していく存在と見なし、成長に伴い、子どもの思考の仕方は段階を経て変わっていくという、発達段階説を提唱したのがピアジェである。ピアジェの発達理論におけるキーワードは、シェマ、同化、調節、均衡化である。自分がもち合わせている認識の枠組みであるシェマに合わせて情報を取り入れて理解し、適応していく(同化していく)が、新たな体験や情報がシェマに合わない場合は、そのシェマを変えて(調節し)適応していく。この同化と調節の繰り返しにより、均衡化を保ちながら、漸進的により高次の認識段階へと移行していくという。そこで想定された4つの発達段階が、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期である。
この情報を追加した理由は、人間が徐々に自己を中心とする感覚の世界から離脱し、抽象的で客観的な世界に至るまでの過程を自分の認知の枠組みである「シェマ」という言葉を使って説明することによって、発達の段階が進むことで、自分以外の視点から物事を捉えることや、自分の言動を客観視しながら調整することなどが可能になることを理解できると考えたからだ。
出典:繁桝算男(2022) 「心理学概論」120.遠見書房.
●課題2
私は、スーパーのキャリア発達理論について紹介する。キャリア発達とは、働くことで社会とかかわり、自分らしい生き方を見つけていくという自己概念の形成過程のことだ。スーパーは、ヒトが生涯に果たす役割を、子ども、学生、余暇人、市民、家庭人に分け、ライフステージに沿って複数の役割を並行しながら自己概念を形成されるとした。ライフステージとは、成長期(0~14歳)、探索期(15~24歳)、確立期(25~44歳)、維持期(45~64歳)、衰退期(65歳以上)のことである。
この学説は、社会との関わりによって、自己概念を形成していくというものだ。そのため、年齢とともに能力を獲得し上昇していくのではない。例えば、自分に適した職業を模索していく探索期の年齢になったからといって、必ずしも職を見つけられるわけではない。また、探索期に職を見つけられなければ、確立期に職業人としての安定した地位を築くことが困難になる課題に直面する。このことから、ライフタスクを連続してこなしていく円環としての発達観に該当すると考えた。
出典:中道圭人・小川翔大(2021)「教育職・心理職のための発達心理学」171-172.ナカニシヤ出版.
課題2
ヴィゴツキ−の発達の最近接領域を紹介しようと思う。「ヴィゴツキ−(Vygotsky, L. S.)が提唱した「成熟と学習の相互依存的関係を表すモデルとして考えられ,問題解決場面において,子どもが独力で解決可能なレベル(= 現時点の発達水準)のほかに,大人や有能な仲間の援助のもとで可能となる,より高度なレベル(=潜在的な発達可能水準)を仮定し,この二つのレベルに囲まれた範囲を「最近接発達領域」とよび,教育が影響を与え得る部分はここにあると主張する。つまり教育の本質は子どもが成熟しつつある領域に働きかけるところにあり、したがって,教育的働きかけにより発達の可能水準が現 時点の発達水準へと変わると同時に,新たに発達可能水準が広がるという意味で教育は先導的な役割を果たすと考えたのである。」皆川直凡(2014)『子どもの最近接発達領域を考慮した教育事例の収集と分類』.鳴門教育大学学校教育研究紀要.第28巻.課題をこなすことで段々と発達していくので右肩上がりの発達観に該当すると思う。
質問
エリクソンの発達理論について、出典のように、恐らく同じものを紹介していますが、違う呼び方がされていました。
呼び方というのは、心理社会的発達理論、自我発達理論、ライフサイクル論です。
自分なりに調べてみたのですが、紹介(基本的信頼対不信のような)は同じで、使い方がそれぞれ違うという結論に至りました。
そもそも違う理論なのか、呼び方が同じで一緒の理論なのか、ご指摘の程よろしくお願いします。
心理社会的発達理論として紹介されている論文
新川朋子『心理社会的発達理論に基づいた学生の考える課題解決とは』
ライフサイクル論として紹介されている論文
小沢一仁『教育心理学的視点からエリクソンのライフサイクル論及びアイデンティティ概念を検討する』
自我発達理論として紹介されている論文
山岸明子『Eriksonの自我発達理論再考』−主体感と相互性の観点から−
7章 発達心理学
課題1.
ライフタスクについて補足していく。
教科書ではライフタスクとは生涯発達における課題と記載されている。
つまり、生きていく中で、直面する課題というわけだ。それは主になんなのか。ここから補足していく。
人生には3つの課題がある。
1.「仕事」
2.「交友」
3.「愛」
である。
この3つは人間として生きていくなら必ずぶつかる壁である。
アドラーはこれらを称してライフタスク(人生の課題)と呼んだ。
仕事の課題とは、労働を基軸に他者と関わることであり、交友の課題とは仕事から離れた対人関係を指す。そして愛の課題は、恋人や配偶者との関係性や親子といった家族の関係性を指す。
https://www.ashita-team.com/jinji-online/management/13437#:~:text=ライフタスク:「仕事」「,の課題)と呼びました。
補足理由は教科書を読むと、ライフタスクの意味は理解ができる。しかし、生涯発達における課題と言われると何なのかは分からない。そのため、今回は人生の課題として3つの例を挙げ、補足した。
課題2.
コールバーグの道徳性発達理論
①前慣習的水準
段階1:罰と服従志向 <- 泥棒をすると怒られるから
段階2:道徳主義的相対主義 <- ハインツがそうしたかったから
②慣習的水準
段階3:対人的同調,良い子志向 <- みんな〇〇だっていうよ
段階4:法と秩序の維持 <- 法律は守らないといけないよ
③後慣習的水準
段階5:社会契約的遵法 <- 法律を守ることは,世界の秩序を維持するためでもあるよ
段階6:普遍的な倫理的基準 <- 法律違反だろうと,ヒトは助け合う生き物である
https://learnerchilddevelopment.hatenablog.com/entry/2020/02/17/コールバーグの道徳性発達段階ってなに?#:~:text=段階1:罰と服従,ハインツがそうしたかったから!&text=段階3:対人的同調,守らないといけないよ!
1~6段階という過程の中で、どんどん発達していってることから、右肩上がりの発達観に該当している。
関連性は自己中心的な感覚から離脱し、抽象的で客観的な世界に至るところが右肩上がりの発達段階論とコールバーグの道徳性発達理論と似ている。
課題1: 「サルどうしの顔の見分けができるが9か月あたりを過ぎれば識別ができなくなるとあるがなぜ人間の顔は識別を保ったまま成長するのか」ということへの解答はどこに書かれていますか。「この記事を読め」という形でなく、記事のどの部分がここの解答になっているのかを書いてください。
課題2: この論文で言われている「生涯発達」は、教科書でいうとエリクソンの理論にならないですか。
4点差し上げます。
課題1: 「教科書はシナプスとニューロンを比較して、シナプスが増えた後に減ると記載がありますが、シナプスの刈り込みついて触れているため」、この文の意味がちょっとわからないです。ニューロンについては「数」ではなく「大きさ」が言及されています。
シナブス量の具体的な数字を提供したことに意義があるということでしょうか。発達早期に最大に達し、その後減少するという変化がわかればよいと思いますが、絶対的な数の情報が必要だと思いますか。
課題2: 「この理論が「人が周りの環境に影響され、それに応じて変化し、発達する」理論であると考え、これは、いらないものが削ぎ取られて、環境に適応しやすいように適正化していく理論といえる」と、どうして言えるのか、理由が書かれていないように見えます。理論の概要をざーっと書いて、「これを読めばわかる」的にするのでなく、「ここの部分が該当する」というように説明しないといけないです。
4点差し上げます。
第7章 発達心理学
課題1 青文字の知覚的狭窄化について追加説明
人の赤ちゃんは生まれた時から持つ顔を見る能力は、発達の中で限定化していく。そして人の顔だけの区別に限定化され、さらには身近な顔に区別が特化する、自人種効果(他人の種族の顔と比較して自分の種族の顔の認識が優れていること。)が生まれる。小さい頃に見る経験の少ない外国の方々の顔の区別が難しいという現象が起こる。教科書内では小さいころはサルどうしの顔の見分けができるが9か月あたりを過ぎれば識別ができなくなるとあるがなぜ人間の顔は識別を保ったまま成長するのかが記されていなかったので追加した。リンク
課題2 生涯発達について説明します。
生涯発達とは、誕生から死に至るまで、人は生涯にわたって発達する存在であるとみなす考え方である。元々の発達観では、身体的な成長のように量的な増大が発達の典型的なすがたであった。心の機能も時間が過ぎるにつれ良好になったり、知識が増えて行ったりというように、右肩上がりの直線的な変化が発達ととらえられてきた。しかし、生涯発達という考え方では、生物的な存在としての人間の成長は、年を取るとともに衰退するけれども年齢に応じた社会適応や心の成熟、あるいは発達は一生涯可能だと考える。リンク
7章 発達心理学
課題1
シナプスの刈り込みの補足です。
シナプスの刈り込みは、シナプスの過剰生成があるために発生します。
例えば、生後1~2カ月の前頭全皮質のシナプスの量は、1mm3あたり11億個で、これは16~70歳の成人と同程度です。しかし、1歳児になると1mm3あたり16億個まで増え、その後幼児期、児童期を通して減少し、成人と同程度に戻ります。
補足した理由として、教科書はシナプスとニューロンを比較して、シナプスが増えた後に減ると記載がありますが、シナプスの刈り込みついて触れているため、比較ではなくシナプスの量のみに着目した具体的な数字の増減については、補足として書くに足る情報だと考えたためです。
出典 中道圭人・小川翔大(2021)『教育職・心理職のための発達心理学』69-70
ナカニシヤ出版
課題2
生態学的理論を紹介します。
ブロンフェンブレンナー(1979)の理論で、人をとりまく環境を生態系と捉え、発達に影響する多様な環境を4つのシステムからなる生態学的モデルとして示しています。
4つのシステムとは、
マイクロ・システム(子供の社会化に直接関わる人々と子供との相互関係)、
メゾ・システム(子供が参加している家庭や学校などの場の相互関係)、
エクソ・システム(子供に間接的な影響を与える場、例えばメディアは、子供の価値観や規範に間接的に影響する)、
マクロ・システム(社会のイデオロギーや信念。例えば、男は仕事、女は家庭、のようなもの)
があります。
私は、この理論が「人が周りの環境に影響され、それに応じて変化し、発達する」理論であると考え、これは、いらないものが削ぎ取られて、環境に適応しやすいように適正化していく理論といえると考えました。したがって、脳科学的発達観が該当すると考えました。
出典 中道圭人・小川翔大(2021)『教育職・心理職のための発達心理学』12-13
ナカニシヤ出版
[お知らせ] 「課題1」のために調べた発達論が、教科書にある三つの発達観のいずれでもないと思われる場合は、「どれにも該当しない」という紹介をしてもよいこととします。ただし、三つの発達観のいずれでもないと考えられる理由を細やかに、説得的に記してください。
課題1: 「「一得一失」のような関係ではない」ことはわかりました。では、どういう関係だと言えますか。この説明を聞きたいです。難しい論文(研究成果の紹介)に挑戦しましたね。
課題2: 「個人と環境との相互作用は持続的かつ循環的に進行し」の「循環的」のところで「円環としての発達観」と思いましたか。ここで言う「循環的」とは、「生体が環境と出会って変わり、その変化した環境の中に住まうことでさらに生体が変化する」とか、「環境が変化することで生体が変化し、生体が変化することで環境を変化させ、その変化した環境の中で生体が変化し」というような絶え間ない相互作用の只中にあるという意味ではないかと思います。これは「円環としての発達観」の特徴でしたか。
4点差し上げます。
記憶が完全かどうかではなく、「何が鮮明に記憶されるのか」という点で、教科書は間違っているのではないかと思います。前回FB記憶における「フラッシュバルブ」とは何を喩えたものかと言いましたが、原著者たちは出来事そのものをフラッシュバルブに例えているのではないかと、私は思いました。写真撮影でフラッシュを焚いた時、鮮明に写るのはフラッシュ自体ではないですよね。
あなたの提供してくれた情報は事実ではありますが、私がこだわっているFB記憶の定義からすると、周辺的なものです。あなたの情報に価値がないと言っているのではなく、私の疑問への解答ではないということです。この情報によって、FB記憶についての知識を増やしてくれたことには価値があります。
3点差し上げます。
課題1: 敏感期とは「何が」徐々に衰退するものなのですか。
課題2: 「成長とともに変化していく」点は、「右肩上がりの発達観」だけでなく、他の発達論にもあるのではありませんか。円環的発達観でも、成長(加齢)と共に直面するライフタスクが変わってきますよね。
4点差し上げます。
課題1: 「発達」という章立てにすると内容がとても多くなり、どれを残すか、省くかの見極めが大切です。ライフタスクについてそこまで知っておく必要があると考えたのはどうしてですか。
課題2: 何かが削ぎ落とされていったり、精緻化されていったりという変化は、このモデルのどこに認められますか。
4点差し上げます。
課題1: この説明はあってもいいですね。「神経心理学」の章で触れてあってもよい内容かと思いました。
引用元は櫻井芳雄さんがすべて書いた書籍ですか。そうでないなら(分担執筆ならば)櫻井さんが書いた部分のペ字数を書かないといけないです。辞典、事典のようなものであれば別ですが。
課題2: はい、その通りです。教科書に似ている発達論がありましたね。それとの関連はわかりませんでしたか。
7点差し上げます。
課題1: どうして知覚的狭窄が起きるのかは、このあとのシナプスの刈り込みの話とあわせて書かれていませんか。時期については、どうして知っておくとよいと思いましたか。図7.2と関連づけるとよかったのではないとか思いました。
課題2: 脳科学的発達観に該当するでしょうか。脳科学的発達観は「失うことが発達」という側面を持っていますが、異文化感受性発達モデルでは何が失われていくのですか。この論文のFigure 1をみると、違うのではないかと思えます。
4点差し上げます。
「発達に関する学説ではないのではないか」という疑問を持っています。
>> 992
参照文献の記載ができていませんでした。
出典 中道圭人・小川翔大,教育職・心理職のための発達心理学,2021,ナカニシヤ出版
この書籍では、クリックとダッジ(Crick&Dodge,1994)がこのモデルを提案したとあったので記載しました。また、レメリスとアルセニオ(Lemerise&Arserio,2000)も上記の彼らのモデルに「情動過程」を組み込んだ社会的情報モデルを想定している、とあります。
先生のコメントについてですが、私の投稿した内容がそもそも発達の内容に関係ないということなのか、発達の内容についてではあるが今回の課題に対して不適切な内容であったのかをお答えいただけると再投稿の際に役立ちます。コメントに対し理解が及ばず申し訳ありません。
7章 発達心理学
課題1シナプスの刈り込みについての補足を行う。
発達過程において生き残るシナプスへの入力制限が刈り込まれるべきシナプスの生存を促進することが先行研究で報告されている。同様の操作をシナプス前終末の発達に対して行った結果、生き残るシナプス前終末では第二段階の発達が見られなくなったが、刈り込まれるシナプス前終末は未熟なままだった。
出典:https://www.jnss.org/news-topics?id=210413-04&u=4468d3ecf2f4e9fefbc9112cc96710a8
教科書で挙げられている例では、「サルの顔認知という無駄な処理能力を失う代わりに、人どうしの微妙な顔の違いを認知できるようになる」と記載されているが、これは「一得一失」のような捉え方も出来ると考える。仮にシナプスの刈り込みが「一得一失」のような関係性であれば、刈り込まれたシナプスが特定の機能を失うことで、他のシナプスがその機能を補完し発達する可能性があることになる。だが、補足するため扱った出典内の情報では、入力制限を行ったシナプスと刈り込まれるシナプスがともに発達が見られなかったと東京女子医科大学の研究結果が示している。したがって、シナプスの刈り込みは「一得一失」のような関係ではないと考えられるため、間違った認識をしないためにもこの情報の補足が必要と考えた。
課題2
生態学的システム理論を紹介します。
生態学的システム理論は、人間の発達を積極的で成長しつつある個人と、その個人が暮らす変化する生活場面との間でおこる漸進的な相互作用によって形成されると考えている。
この関係は一方通行ではなく、個人と環境はお互いに影響し合い、成長していくという視点が重要だと考える。個人と環境との相互作用は持続的かつ循環的に進行し、人間の発達が形成されていくことからも生態学的システム理論は「円環としての発達観」に該当すると考えられる。
出典:中井大介.(2016).学校心理学に関する研究の動向と課題 ―― 生態学的システム理論から見た学校心理学 ――. 学校心理学研究, 55, 133-147.
課題1: 臨界期の説明としてはよいと思います。「永続的」と「非可逆的」という性質も知っておいた方がいいと思いますね。できれば、これらの点で「敏感期」と比較してみるとよりよかったと思います。
課題2: これは発達の学説ですか。課題文には「教科書に掲載されていない発達に関する学説を紹介」とあります。
4点差し上げます。
回答できる方はお願いします。
>> 976教科書でのフラッシュバルブ記憶(以後FB記憶)の記述について間違っている点。
また、それを踏まえた上でFB記憶とは何かを記述する。
教科書では、FB記憶などの特殊事例を、人は条件さえそろえば、ビデオカメラのように全てを記憶できる例として紹介していた。だが実際のFB記憶の事例、例えば「小学校の頃にケネディ大統領が銃撃された」というFB記憶では、「何の授業を受けていたか」「周囲の様子」などは覚えているが、「先生の髪型、服装」「机の上になにがあったか」「外の天気」などは再生が困難であった。要するにFB記憶は通常の記憶と比べ幾分はっきりとしているだけで、教科書で述べられている通りのビデオカメラのような完全な記憶からは程遠いという事である。
また多数にFB事例の説明を依頼した場合、根幹となる部分、具体的にはそのニュースを知った「場所」、中断された「進行中の出来事」、それを知らせた「情報提供者」などその時点の思考過程を表しやすい事象を報告しやすい傾向がある。またFB記憶の明確さには報告者にとって重要度や心の中外を問わないリハーサルの回数が関係ある。つまり、FB記憶は写真のように全てを記録するものではない。実際には記憶者にとってのその情報の重要さなどに基づいて、他の記憶より多少鮮明に記憶が可能になるものだと考えられる。
出典 U.ナイサー,観察された記憶(上),1988,誠信書房.
7章 発達心理学
課題1.
臨界期と敏感期についての追加情報です。臨界期とは、逃すと学習が生起しなくなる時期のことをいいます。敏感期とは、徐々に衰退するものであり、さらに、衰退の仕方は領域や技能によって異なります。例えば、言語習得では、音声面では衰退の仕方は早いかもしれませんが、語彙面での発達は成人になってからも続くと考えられています。
出典:藤原保監,「最新 心理学辞典」,2013,平凡社.
教科書の「臨界期という用語はやや強すぎるということで、かわりに敏感期という言葉が用いられることが多い」という表現では、臨界期と敏感期は言い方を変えただけで同一のことを指すという誤解が生まれると考えたので、追加情報としました。実際に、私を両者を同じものであると誤解して文献などでこれらについての情報を探していました。上記の情報を追加することで、臨界期と敏感期は発達において重要な時期というという意味では同じものですが、定義は別物であるということがわかるという点で教科書の理解に貢献すると考えました。
課題2.
発達の最近接領域について紹介します。発達の最近接領域とは、子ども一人で達成できる発達水準と、他者と協同すれば、達成できる発達水準の差を指します。他者との協同には、大人からの教授だけでなく、友だち同士の協同作業のような場面のことも含まれます。成長していくと、一人で達成できる発達水準が広がり、最近接領域が狭くなっていきます。このように、発達の最近接領域は成長とともに変化していくため、右肩上がりの発達観に該当されるものだと考えました。
出典:相馬花恵・板口典弘,「発達心理学 こころの展開とその支援」2022,講談社.
7章 発達心理学
課題1.
ライフタスクについての補足情報です。
各段階における発達課題には前向きな発達だけではなく退行的、病理的方向も想定した心理社会的な危機があると考えられています。ここでの危機とは分かれ目、岐路という意味を含んでいます。例えば、青年期の課題は「アイデンティティ対アイデンティティの拡散」となっており、肯定的な面と否定的な面の両方が強調され、その危機を乗り越えていくことが課題とみなされています。
出典
藤原保監「最新 心理学辞典」2013 平凡社.
補足した理由
教科書ではそもそもライフタスクに関する説明が少なく、補足した、「肯定的な面と否定的な面の両方が強調されており、その危機を乗り越えていくことが課題とみなされている」という説明があることで、はじめて、ライフタスクについての理解ができると考えました。
実際、私はライフタスクについてもともと知っていたため、理解できましたが、この教科書だけを読んで初めてライフタスクを知った友人は、教科書の説明だけでは具体的にどのようなものか理解できなかったと言っていました。このような人が他にもいるのではと思い、その点において貢献すると考えます。
課題2.
自己理解発達モデルについて紹介します。
自己理解発達モデルは、理解の対象となる自己を、身体的自己、行動的自己、社会的自己、心理的自己の4領域から捉えます。各領域の自己理解の発達は、それぞれに共通する4つの段階を経ます。具体的には、子供が領域ごとに自己としてのまとまりを規定しはじめ、周囲との比較から把握し、対人関係の中に新たな自己を取り入れ、最終的には自己の信念や方針として体系化するというものです。これは、周りとの比較から把握した自己を、対人関係の中で新たな自己へと適正化していくということから、脳科学的発達観に該当すると考えます。
出典
小野直人・若林上総 「知的障害特別支援学校児童生徒の自己理解を指導する際の優先度に関する教師の意識」 宮崎大学教育学部紀 101 65-75.
第7章
課題1 シナプスの刈り込みについての補足
神経回路が整備されていく際、ニューロン間の信号伝達に寄与したシナプスはより強固になり、寄与しないシナプスは弱体化したり消えるというメカニズムが働いており、それをシナプス競合と呼ぶ。たとえば、何らかの経験により特定の刺激が脳に入ることで、あるニューロンに発火が発生し、それが次のニューロンのシナプスへ到着したとする。その信号を受け取ったニューロンがそこで発火すれば、信号は伝達されたことになり、伝達に役立ったそのシナプスは強化され、その後同様の信号はより伝達されやすくなる。逆に、信号が到着してもそれを受け取ったニューロンが無反応だったり、あるいは、信号が到着しないにもかかわらず次のニューロンが発火したりすると、それらのシナプスは信号伝達には寄与しなかったことになり、弱化したり死滅することで、同様の信号はもはや伝達されなくなる。
出典:櫻井芳雄(2015)発達科学ハンドブック第8巻 脳の発達科学,新曜社
補足した理由として、教科書ではシナプスの刈り込みについて、目的や時期について述べているものの、刈り込まれるシナプスをどのような基準で選んでいるのか述べていなかったため、シナプスの刈り込みは信号伝達に寄与しているか否かが基準となり発生すると説明しているシナプス競合についての情報を追加することで、教科書を理解する助けになると考えたから。
課題2
コールバーグの道徳性発達理論を紹介する。
コールバーグは、人の道徳性は段階を経て発達すると考え、道徳性は以下の3つの水準と6つの段階を持つとした。
前習慣的水準(人生の最初の約9年間)
(1)罰の回避と服従の段階
(2)相対主義的な利益を志向する段階
習慣的水準(思春期〜青年期の初め)
(3)同調し「よい子」を志向する段階
(4)既存の法と秩序そのものを尊重する段階
脱習慣的水準(個人の内部に、善悪の判断基準が形成される段階)
(5)合意や契約によって変更可能なものとして法や秩序を遵守する段階
(6)一人ひとりの人間の尊厳の尊重といった普遍的倫理原則を志向する段階
この考え方は、人の発達を段階によって分けているという点で、1つひとつの発達段階という階段を上っていくことこそが発達であるとする右肩上がりの発達観に該当すると考えた。